飛距離UPの集中治療現場・潜入レポート(2)
「グリップの問題だけではなさそう・・・」
「前回、右グリップを絞りすぎていたことが、自然なフェースローテーションを妨げ、開いたままボールに当たっていることを指摘されました。これで、大きなスライスは軽減されてくると思いますが、ビックリするくらい飛ばない原因は、まだ他にもありそうですね・・・」(野田さん、ゴルフ歴10年、ベスト86)
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普段の姿勢をチェックしてみましょう
どうして、ビックリするくらい飛ばないのか?今回は、フィジカル的な問題について、もう少し深く探っていきましょう。まずは、普段の姿勢。耳たぶ、肩、腰、膝、踝のやや前方にシールを貼って見てみると、一直線に並んでいて、普段の姿勢には問題がなさそうです。
デスクワークが多いと、首が前に出てしまったり、肩が前に出て、猫背になりがちです。そういう方は、足の付け根からの正しい前傾姿勢をキープしづらくなるので、要注意。
アドレスの姿勢も悪くありません
次はアドレス。アドレスは足の付け根から前傾姿勢を作ることで、スイング中の前傾角度をキープしやすくなり、左右に腰がスライドしにくく、腰の軸回転もスムーズになります。
野田さんのアドレスも問題なさそうですね。骨盤が寝ることなく、オヘソがボールの方を指していて、足の付け根から前傾姿勢を作っています。乗馬をやっているだけあって、下半身の安定感が見て取れます。ここまでは合格。次に、これはできますか?
バランスディスクを右足に置いてテークバック
テークバックでは、右膝の位置をキープするのが鉄則。右膝を動かさないように意識し、右足を踏ん張ることで、上体と下半身との捻転差が埋まれ、捻りのパワーが蓄えられるからです。
バランスディスクに右足を乗せて、体を捻って見てください。少し膝がプルプルして、ちょっと辛そうですね。今まで、テークバックで右足を踏ん張る意識がなかったようです。飛ばない原因が少し見えてきましたよ
右足の踏ん張る力を増すエクササイズ
バランスディスクの上に右足を乗せて、上体を捻るエクササイズをしてみましょう。アドレスの前傾角度を変えないようにして、ズボンの右の股関節部分に、しっかりシワが入るようにすること。
下半身の理想的な動きを体得するとともに、右膝の位置をキープする力を鍛錬して、テークバックの捻るパワーを高めてください。
バランスディスクで左足の力もアップ
同様にして、今度は左足をバランスディスクに乗せて、フォローの形まで体を捻りましょう。左膝が左に流れたり、腰が左にスライドすれば、うまくバランスがとれないことを体感できるはず。
つまり、インパクトからフォローの動きでは、腰が左に流れることなく回転し、左足でしっかりと受け止める力とバランス感覚が大切です。
正しい下半身の動きとバランスを意識
バランスディスクに左右の足を乗せたエクササイズで、下半身の理想的な動かし方や筋肉の使い方が、体感できたと思います。その感覚を意識してスイングしてみましょう。
ダウンスイングのパワーを、左サイドでしっかりと受け止め、腰が流れず綺麗に回れば、左足一本に体重が乗ったフィニッシュとなり、右の靴底が完全に見えるような、美しいフィニッシュになります。
■ 小松慎之 インストラクター プロフィール
1977年生まれ。コナミスポーツクラブ府中勤務。14歳からゴルフを始めてゴルフのキャリアは20年。バージニア工科大学で運動生理学を学び、スポーツ全般のトレーニング知識が豊富。その経験を活かし、個人個人のフィジカル的な特徴を的確に捉えたレッスンが持ち味。