<ゴルフと筋肉>脇腹のストレッチ
「腹斜筋(ふくしゃきん)」は脇腹の筋肉
腹斜筋はお腹まわりをを斜めに走る筋肉です。前面の真ん中にある腹直筋に対し、横の部分に位置します。いわゆる「脇腹」と考えるとわかりやすいでしょう。
腹斜筋は外腹斜筋と内腹斜筋の2層の筋肉で構成されています。外腹斜筋は脇腹の一番外側にある筋肉で、胸郭の前部から前下方に向かって伸びています。一方、内腹斜筋は脇腹の内側にある筋肉で、骨盤の上縁部から前上方に向かって伸びています。
外腹斜筋と内腹斜筋の筋繊維は逆方向に形成されていて、互いの働きを補助しあう関係にあります。つまりどちらか一方に負担がかかると、もう一方には負担がかかりづらい仕組みとなっています。
上体の前屈や側屈、回旋させる働き
腹斜筋は肋骨(ろっこつ)とともに胸郭を引き下げ、脊柱を曲げると同時に、骨盤を引き上げる働きをしています。体の前屈や側屈(※真横に傾けること)、回旋に関わっていますが、中でも側屈させる際の貢献度は高く、外腹斜筋を損傷しているとうまく体を曲げられなくなる場合があります。
また、腹斜筋はお腹のくびれを作る筋肉です。トレーニングをすることでくびれのある美しいウエストラインに近付くだけでなく、内臓の位置を整えて代謝の促進も期待できます。
このように日常生活でも自然に使っている重要な筋肉なので、日ごろからストレッチで整えておくことをお勧めします。
ゴルフではどう使われる?
カートの乗り降り、ティアップやカップからボールを拾い上げる動作など、ゴルフのプレーで体を前屈する動きは数多くあります。
腹斜筋がもっとも大きく関わるのは、スイング時における上体の捻転に関する動作です。スイングは体の回転動作が基本となっていますが、始動からトップの位置、フィニッシュまでの上体の捻転を滑らかに行うことで、よりスピードとパワーに溢れたスイングが可能になります。
つまり腹斜筋を鍛えることは、飛距離アップにも、スコアアップにも重要になります。
腹斜筋のストレッチ:その1
椅子に座り、足を左右に広げ、両腕を胸の前で組む。息を吐きながら上体をひねり、止まったところで、15秒キープ×2セット(左右で1セット)
腹斜筋のストレッチ:その2
片膝を立て反対の足の外側に置く。反対側の肘で膝を押すように息を吐き、体をひねる。15秒キープ×1セット(左右)
監修/ダンロップスポーツクラブ 流山おおたかの森 支配人:伊藤 宜充