ゴルフと筋肉

<ゴルフと筋肉>股関節まわりのストレッチ

2018/03/17 05:00

腸腰筋(ちょうようきん)は腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉の総称

腸腰筋の構造

腸腰筋(ちょうようきん)は腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉の総称で、「大腰筋(だいようきん)」「小腰筋(しょうようきん)」「腸骨筋(ちょうこつきん)」で構成されています。

小腰筋は大腰筋の中に埋もれていますが、約50%の人に欠如していると言われる特殊な筋肉です。

腸腰筋は体幹の深部にあることから深部腹筋とも呼ばれ、上半身と下半身のつなぎとなる非常に重要な筋肉群です。もし腰回りに違和感などを覚える人は、この筋肉群のバランスの崩れが原因かもしれません。

股関節を曲げる、姿勢を維持する

腸腰筋の位置

腸腰筋は股関節の動きに大きく関わっています。歩行や走る際に足を前方に送り出す動きや、階段や坂道を上る際には力強く足を踏み出していく役割を持っています。

もう1つの大きな役割は姿勢の維持です。腸腰筋群を鍛えると姿勢が良くなり、体脂肪率が減りやすくなります。その状態を維持することで、痩せやすい体質になることも期待できるでしょう。

逆にこの筋肉群が弱まると姿勢が悪くなり、いわゆる猫背になりやすくなります。長時間のデスクワークなどは、腰が曲がった状態になりやすいので、適度にストレッチを取り入れることをお勧めします。

ゴルフではどう使われる?

腸腰筋は上半身と下半身をつなぐ筋肉で、体の軸や動作を安定させる「体幹」としての重要な役割を担います。ゴルフの歩行はもちろん、全身を使うスイングにも非常に大きく関与しています。

腸腰筋を鍛えて股関節の動きを強く速めることが出来れば、スイングスピードのアップが見込めます。

腸腰筋が衰えると姿勢を支える力が弱まり、ゴルフのアドレス時にもパワーが出せる正しい姿勢で構えられなくなります。ゴルフを気落ちよく長く楽しむためにも、日頃から腸腰筋のケアを心掛けましょう。

腸腰筋のストレッチ:その1

簡単なので、デスクワークの合間などに取り入れてみては

足を前後に開いて立ち、後ろのかかとをあげて膝を軽く曲げる。骨盤を後ろに傾け、足の付け根が引っ張られる感じをキープする。左右で1セットとし、15秒キープ×3セット

腸腰筋のストレッチ:その2

椅子に横向きに座り、前に出ている足の膝を90度に保つ。後ろの足を大きく開き、足の付け根のストレッチ感をつかむ。左右で1セットとし、15秒キープ×3セット

前に出した足の膝を90度くらいに保つ
後ろの足を後方に持っていき、前後に足を広げる

監修/ダンロップスポーツクラブ 流山おおたかの森 支配人:伊藤 宜充