一歩上の実戦テクニック

球はあったけど…大ピンチ! 「左足下がり」から下りグリーンへのアプローチ 大西翔太

2023/03/24 11:55

本格的なゴルフシーズン目前のこの時期に、ラウンド中に起きるトラブルや、いざというときに実践できる技術的なショットを身につけておきたいところ。いくつかのシチュエーションをピックアップし、ツアープロコーチの大西翔太氏に打ち方を解説してもらった。

「左足下がり」から下りグリーンへのアプローチ

プロでも寄せるのが難しそうなアプローチ

今回は、我々アマチュアにはよくあるケースの対処法。2打目をトップしてボールはグリーン奥へ…。左足下がりで、かつグリーンは下り傾斜という、ボールを止めにくい状況からのアプローチを教えてもらう。

目次

  • 1.土台をしっかり、傾斜に「寄り添う」
  • 2.ボールを無理に上げようとしない
  • 3.状況に応じてボールの勢いをコントロール
  • 「左足下がり」から下りグリーンへのアプローチを動画で解説
  • 【今回のまとめ】 「左足下がり」から下りグリーンへのアプローチ

1.土台をしっかり、傾斜に「寄り添う」

傾斜に対して体が垂直に

傾斜地はスイング時にバランスを崩しやすいので、自分が最も安定するスタンスの広さでアドレスしてください。ボール位置は両足の真ん中で問題ありません。傾斜に対して体が垂直になるように体全体を左に傾けます。この状態で体の軸をキープしながら傾斜に添うようにスイングしていきます。

2.ボールを無理に上げようとしない

上げたくなる気持ちは押さえて!

左足下がりは無理にボールを上げようとするとミスにつながります。そのためにフォローでクラブヘッドを低く長く保つことが大切です。そのイメージを出すため、“クロスハンド”で素振りすることをおすすめします。クロスハンドにすると左手が下にくるので、クラブヘッドを上げるような悪い動きになりにくいからです。

3.状況に応じてボールの勢いをコントロール

状況に応じて落としどころを判断

今回のケースはピンがグリーン奥(打つ地点から近い)にあり、エッジからの距離がほとんどないので、グリーンをキャリーで狙うと大きくオーバーしてしまう状況です。幸いグリーン手前(打つ地点から見て)のスペースが広く、なおかつラフも薄いので、そこにキャリーさせて、ツークッションを入れて勢いを殺してピンに寄せていきたいと思います。この先芝が伸びてくると、ボールの勢いの落ち方も変わっていくので、ワンクッションに変更するなど、状況に応じて判断しましょう。

このように、ピン位置によってボールの落としどころを決めたら、振り幅で距離感を調整します。ピンがグリーン手前(打つ地点から遠い)にありランを使える状況であれば、キャリーでグリーン狙う選択肢も生まれます。ただし、基本的には「球は低く出てランが出やすい」のを念頭に入れておきましょう。

「左足下がり」から下りグリーンへのアプローチを動画で解説

【今回のまとめ】 「左足下がり」から下りグリーンへのアプローチ

そもそもここに打ち込まないのが一番!なんだけどね…

・土台をしっかり、傾斜に「寄り添う」
・ボールを無理に上げようとしない
・状況に応じてボールの勢いをコントロール

グリーン奥では難しい状況が待ち受けています。そもそも、2打目をグリーン奥に打ち込まないようにマネジメントしましょう!

■ 大西翔太(おおにし・しょうた) プロフィール

1992年生まれ、千葉県出身。青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務め、初優勝を含む現在の活躍に大きく貢献。ジュニア育成にも力を入れる人気ティーチングプロとして、多くのメディアで活躍中。確立されたゴルフ理論と分かりやすい指導で、アマチュアからも多くの支持を得る。

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