上手い人ほどやっているアプローチ「9番アイアンでトウヒット」 横田英治
プロや上級者のアプローチを見ていると、グリーン周りからウェッジ以外のクラブを使うケースをよく目にする。ウェッジでスピンを効かせて寄せるだけでなく、状況に応じてロフトの立ったクラブで転がしたりと、バリエーションが実に豊富だ。より上を目指したいと考えているゴルファーのために、9番アイアンとユーティリティを使った実戦向きなアプローチ方法を横田英治プロに教えてもらった。
目次
- 1. 球をフェースのトウ寄りにセット
- 2. 球の近くに立つ
- 3. ユーティリティも選択肢に
- 動画解説
- 今回のまとめ
1. 球をフェースのトウ寄りにセット
9番アイアンのアプローチと聞くと、「ロフトが立っているので球が飛びすぎるのでは?」という恐怖心があると思います。それを払拭するために、アドレスでヘッドのトウ寄りにボールを置き、フェースのトウ寄りでヒットさせましょう。ほんのちょっと芯を外すだけで、球が強くなりすぎず、かつ低い弾道をキープした球が打てます。この打ち方を覚えれば、9番アイアンのアプローチにも慣れやすいと思います。
2. 球の近くに立つ
できるだけ球の近くに立つことで、クラブの軌道がより真っすぐに近くなり(多少はイントゥインになる)、バックスイング、インパクト、フォローと、ヘッドが常に飛球線上を動くイメージが持てます。結果、どのタイミングで当たってもターゲット方向に飛びやすくなり、打点は安定します。その際、クラブは短めに持ってあげるのがポイントです。
通常のショットのような構えだと、スイングの円弧が大きくなり、球をとらえるポイントが「点」になって打点が安定しません。
3. ユーティリティも選択肢に
グリーンエッジまで数十センチのシチュエーション。安全にパターで転がしたいけど、手前の芝でどれぐらい勢いが食われるか読めないときがあります。そんなときはユーティリティで打つのがおススメです。パターよりもロフトが寝ているので、最初の読みにくい芝の部分を飛び越えることができます。
グリップではなくシャフトを握るぐらい短く持って、ひじもショットのように伸ばさず、しっかり五角形を作って、パターと同じ感覚でストロークしてみましょう。球は左足つま先の前(親指側)ぐらいに置きます。当然、パターよりも飛びますので、それを踏まえて振り幅を調整しましょう。
動画解説
今回のまとめ
9番アイアンとユーティリティのアプローチ
・球をフェースのトウ寄りにセット
・球の近くに立つ
・ユーティリティも選択肢に
アマチュアの皆さんは、アプローチで58度のサンドウェッジを選択する方が多いですが、本来は52度がアプローチウェッジですので、52度を基本にすることをおススメします。その上で、バンカー越えや深いラフなどでは58度を使う。ピンが2段グリーンの上段にあって転がしたいときには、ロフトの立ったピッチングや9番アイアンにする。といった具合に、常に52度を中心にするグリーンの回りの考え方だと、アプローチがシンプルになるはずです。
取材協力/富里ゴルフ倶楽部
■ 横田英治(よこた・えいじ) プロフィール
1971年広島県生まれ。現在は女子プロのコーチも務めるプロゴルファー。レッスンやギア解説に定評があり、メディアや雑誌など多方面で活躍する。自身がプロデュースしたゴルフサロン「CLUB HOUSE(クラブハウス)」の代表を務める。
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