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目土箱にたばこの吸い殻!? コロナ禍3年目を迎えたゴルフ場の「マナー」

2022/03/20 10:00
Twitter上で浮かび上がった目土箱ポイ捨て問題(photochic/PIXTA)

2月末に、男子プロゴルファーの今野康晴がSNS上に投稿した一枚の写真が話題となった。フォロワーらによって拡散されたのは、ごみ箱の横にある目土用の砂箱に捨てられたたばこの吸い殻。別の投稿者からも同じような事例がアップされ、これらを機にゴルファーのマナーを問う声が広がった。実際はどのような現状なのか。コロナ禍により来場者が増えたとされるゴルフ場のいまを追った。

マジでこういう事出来る人って、ゴルフしててもマナー悪いんだと思います。
横にゴミ箱あるのに、なんで目土の砂箱の中に入れるのか?
自分の家でもゴミ箱に捨てないで、庭先の花壇にでも捨ててるのかな? pic.twitter.com/3Q3JVk31a8

— 今野 康晴 Yasuharu Imano (@imanodas) 2022年2月27日

目土の砂場にタバコの吸い殻🚬の画像がRTされてましたが、 今日のラウンドはティーグランドの掃除も兼ねて🧹廻って来ました🏌️‍♂️ 折れティーと吸殻の多さにちょっと残念な気持ちになりました⛳️ #折れティー10本でOB1回見逃してww#ボールも土にかえりません pic.twitter.com/gCvQ49eHqB

— ゴロゴルファー (@ferioeg9312azmx) 2022年3月2日

1回目の緊急事態宣言では…

国内最大級のゴルフ場運営会社アコーディア・ゴルフと、約140カ所のゴルフ場を運営するパシフィック・ゴルフ・マネジメント(以下PGM)に、ごみの問題について問い合わせたところ、どちらも「吸い殻や空き缶の例はごく一部で、ごみが氾濫しているような現状はない」という回答だった。SNSの画像は一部の心ないゴルファーの行いで、どうやら全国的な事例ではない模様だ。

約2年前と現在とで状況も大きく変化した(Saurabh Jakhmola,EyeEm/Getty Images)

別のゴルフ場の関係者は「最初の緊急事態宣言下(2020年4月)の際は全国的にレストランの営業を停止したため、スループレーがメインだった。各自で食事を用意していたこともあり、一部ごみ箱に収まりきらず、ごみが風に舞ってしまうケースが見られた」と、当初の乱雑ぶりを振り返る。「ただ、通常運営を再開したいまは、コロナ禍前と変わらない風景に戻っていますよ」と続けた。

初心者増加による小さな変化

ごみの話題は別として、コロナ禍の影響で初心者が増えたとされることで、マナー面の問題は起きていないのだろうか。

若年層の来場者が増えたという河川敷コース「KOSHIGAYA GOLF CLUB」の岡田充弘支配人は「ルールや基本的なマナーを知らないゴルファーさんが多くなったことで、若干の変化は感じています」という現状を明かした。

「コロナ禍の前と比べ、深いディボット跡の数が増えました。特に気になるのは、(2グリーンで)クローズしているほうのグリーンに取られたターフ跡。『使用禁止』の看板があるにもかかわらず、初心者はプレーに余裕がないこともあり、外にドロップせずに打ってしまう。悪気があるわけではなく、そもそも打ってはいけない場所というルールが不明だからだと思います」

目土処理の有無で芝生の復旧の速さは段違い

「当コースではカートの乗り入れが可能なのですが、ティイングエリアに乗り入れてしまうお客様の姿を見かけるようになりました。ご自身がティショットするレギュラーティなどでは見受けられませんが、道中にあるレディスやゴールドティの上を走行してしまう。ショートホールの乗り入れも基本的に全面NGですが、カートで移動する組が見受けられます」

基本的なルールやマナーを"教える"努力

アコーディア・ゴルフもPGMも、基本的なルールとマナーを知ってもらう活動はしている。マナー啓蒙のリーフレットを配布したり、動画を館内や公式YouTubeで流したりする取り組みを始めた。

「KOSHIGAYA GOLF CLUB」でも「スタート地点に係員をつけ、初歩的なマナーやカートでのルールをお声がけする対応を始めました」と、初心者向けの対応に動いている。岡田さんは「原因はビギナーの方の姿勢が悪いというよりも、昔のように『打ったら走れ』『そこはドロップ』と教えてくれる目上の人とのゴルフが減っただけ。いろいろな方法で、我々が教えてあげることが重要」と所見を語った。