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今回のテーマはコロナ禍を乗り切る ゴルフ場が決断した「大きな1分」の意味 ~沼津国際CC

ゴルフ日和

コロナ禍を乗り切る ゴルフ場が決断した「大きな1分」の意味 ~沼津国際CC

都心から車で約1時間30分。新東名高速道路(長泉沼津IC)を降りて4kmの位置にある「沼津国際カントリークラブ」(静岡県沼津市、27H、9984yd)は、東京や神奈川からのゴルファーも多い人気のゴルフ場だ。コースからは沼津の街と沼津港を見渡すことができ、高い位置に伸びる水平線とやわらかく心地よい海風が、非日常感を演出する。

プレーヤーとしての最大の楽しみは、コースの特徴でもある砲台グリーンの攻略だろう。社長自ら管理を指揮するほどコースコンディションに強くこだわり、表示こそしていないが年間を通して10フィート以上のスピードを保つ高速グリーンに仕上がっている。

その沼津国際CCが2021年4月、7分だった各組のスタート間隔を8分へと広げる決断をした。国内の一般的なゴルフ場のスタート間隔は7分が主流。大手グループ系のコースでは繁閑に合わせて6分にする例もある。「わずか1分」の差に思われるかもしれないが、たとえば1時間でスタートする組数は、6分間隔だと11組、7分間隔だと9組、8分間隔だと8組となる。各組4人のプレーヤーで計算すれば、その分だけ客数を減らす「大きな1分」の決断だとわかる。

きっかけはコロナ対策

コースをプレーした後に須永真樹支配人(42)に経緯を聞くと、「一番はコロナの影響が大きいですかね。人と人との間隔を詰めたくないという声もありましたので」と、大きな体に似合わない優しい声で教えてくれた。新型コロナウイルスの感染拡大は、生活環境と同様に、ゴルフにも「新しい様式」を模索する試行錯誤を求めていた。

「当初は社長自身もコロナに敏感になっていましたし、(感染対策を)気にされるお客様もたくさんいました。とはいえ、対策をしっかりやればやるほど、安心だという声が聞こえる一方で、やり過ぎだという声も聞こえてきます」。苦笑いの奥にこの2年間の苦悩が透けて見える。

世界的な感染拡大を受け、沼津国際CCでも20年春以降、浴室の使用禁止やレストラン卓上のアクリル板の設置など対応に追われた。施設内の至るところに消毒液を備え付け、従業員は毎日検温し、マスクの着用を徹底。それでも3コース27ホールを有する沼津国際CCでは、特にホールアウトの時間帯にクラブハウス内が密になりやすくなるネックがあった。「それこそ、不安を感じて自主退職したパート職員もいました」と一部従業員に混乱もあった当時を振り返る。

名物グリーンを堪能できる?

そんな状況を打破する提案として「スタート間隔の1分拡大」をまとめ、経営陣まで上げてきたのは、日々来場者と向き合い続けている現場だった。しかも、ただのコロナ対策ではなく、“たかが1分”を“されど1分”に感じられる、ある意味では前向きな一手。「手塩にかけた難しいグリーン」と従業員の誰もが胸を張るコースの特徴を、最大に生かした提案と須永支配人には思えたという。

沼津国際CCは1975年の開場以来、特にコースコンディションには細心の注意を払って、運営されてきた。2000年に高麗芝からベント芝に変更して以降は、標高432mの気候風土に合った品種の選定に試行錯誤し、いまは『777(トリプルセブン)』という品種が、酷暑の夏も冷え込む冬も青々とプレーヤーを待ち受ける。そのこだわりは、しっかりとプレーヤーにも伝わり、予約サイトの口コミ欄にはグリーンに関する高い評価コメントが圧倒的に多い。文字通り“コースの代名詞”といえるセールスポイントだ。

たしかに前後の組との余裕が1分ずつ多ければ、ホールアウト時のクラブハウス内混雑も緩和される。それだけでなく、プレーヤーはここぞというパットで、いつもよりもじっくりラインを読むこともできる。「グリーンの仕上がりをより深く知り、達成感や充実感を味わってもらえれば、来場客の満足度はさらに上がるかもしれない」。実施して1年足らずで、まだ確信にまでは至らないが、同CCが1分の拡大に寄せる期待は、コロナ感染拡大の予防策という範疇を超えて大きい。

グリーンが難しければ、自ずとホールアウトまでの時間は長くなる。「グリーンが速いことで進行には多少問題があった。当然ですが、進行が遅いコースはお客様を不愉快にします」と須永支配人も明かし、そもそも経営効率と顧客満足度の間でジレンマを抱えやすいコースのこだわりではあったのだ。

ゴルフはリズムが大切なスポーツとされる。スイングのみならず、プレー全体のリズムもスコアに影響を及ぼすことが珍しくない。特に、グリーンをとらえることが難しいパー3や2オンを狙える短いパー5では、前の組のプレーが終わるまで待たされた経験のある人は少なくないはずだ。ひとつのブレーキがさらに後続のブレーキを生み、待ち時間がどんどん長くなってしまうのは交通渋滞と同じ。待っている間にプレーの調子を崩す人が増えればなおのこととなる。「結果的に進行やマーシャルの在り方を考え直すきっかけにもなった」と支配人は言う。

取材日は“満枠”状態だったにも関わらず、すべてのホールでほとんど待つことなく、スムーズにプレーすることができた。ゴルフプレーにおける1分間は“されど1分”。発生しなくなった渋滞(ストレス)と比較することはないので、気が付かないゴルファーがほとんどかもしれないが、理由を知っていれば満足感は大きい。ありがとう!

スタート間隔拡大による痛み

しかし、スタート間隔を1分広げたことで、それまで3コース合わせて一日あたり80組ほどだったスタート枠が、「70組いかない程度」まで減少。単純計算で月間1000万円以上の売り上げ減となった。この話題では重くもなる須永支配人の言葉をつなぎ合わせれば、「お客様と従業員の安全を第一に考えて」の「勇気いる決断」だった事実は厳然とある。

また、スタート枠の減少によって、通常プランの間に挟みこむ形で枠を確保していたスループレーやハーフプレーの需要を受け入れられなくなった。どちらも、コロナウイルスの感染拡大後に他のゴルフ場では人気となっているプランだけに、その点での痛みもある。「単純に売り上げが落ちていくのを見ているわけにはいかない」。これまではそれほど力を入れてこなかった平日の稼働率を上げる施策を思案するなどして、帳尻合わせに奮闘している。

コロナ終息後に描くプラン

同CCには約1000人の会員権保有者もいて、スタート間隔の拡大を決断した当初は、予約できる枠数が減ることに難色を示す会員もいたが、今ではおおむね理解を得られ、好評だという。ただ「間隔が広がった印象がついてしまい、逆にゆっくりプレーしすぎているお客様も見受けられる」という新たな課題も浮上。現在はマーシャルカーを出すなどして迅速なプレーを促している。

「スルーやハーフの需要をどうするのかもありますが、幸い好評もいただいていますし、集客もできています。今後どうするかは前向きに考えていきたい」と須永支配人は話し、いったんは8分間隔のスタートを継続する方向だ。

「コロナ期間に若年層ゴルファーが増えていることを肌で感じます。コロナが終わったときにどのくらい定着しているか分かりませんが、柔軟に世の中のニーズに合わせていきたい」と展望を語る。「大きな1分」への挑戦でコロナ禍を乗り切り、未来志向を前進させる足掛かりとしていきたい。(静岡県沼津市/柴田雄平)

【フォトギャラリー】沼津国際カントリークラブ
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