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渋野日向子の極端なハンドダウンは真似するな

2022/06/16 12:15
ハンドダウンのアドレスはボールから離れるため当てにくい

渋野日向子の特徴として挙げられるのが、手の位置を低くして構えるハンドダウン。このアドレスから数々のスーパーショットが生まれてきたのだが、レッスン活動にも力を入れる矢野東は、「ボールと体の距離が遠くなる」という理由からアマチュアが取り入れることには否定的だ。

ボールと体の適正な距離とは?

ゴルフでは長いクラブほど難しくなり、短い番手は比較的やさしく打つことができる。「ドライバーよりもパターが当てやすいのは、ボールが体に近いことが大きな要因です。一方、ハンドダウンに構えるとボールから離れることになります。センスがあって、練習量も豊富な渋野選手にとっては問題ではないかもしれませんが、一般のアマチュアゴルファーにとっては芯に当てることが難しくなります」。すでにハンドダウンのアドレスをしている人は、少し上体を起こし、ボールに近づくことでミート率の向上が期待できるという。

上体を起こせば、自然とボールとの距離は近づく

もちろん、どこまでも近づけばいいわけではない。「身長176cmのボクの場合、7Iでつま先からボールまでの距離が50~55cmです。身長170cmで50cmを目安とし、背が高い人はやや離れて、背が低い人はやや近づくといいでしょう」。ちなみに矢野の調べでは、身長185cmのタイガー・ウッズは57cm、身長180cmの松山英樹は52cmの距離でアドレスしているという(いずれも7Iの場合)。

ハンドダウンでも、反対にハンドアップでも、極端になればライ角が合わないという問題も生じる。ボールとの距離を実際に測ったことがある人は少ないだろうが、目安から大きく外れていないか一度確認してみてはいかがだろう。

■ 矢野東 プロフィール

1977年7月6日生まれ。群馬県出身。ツアー通算3勝。2000年にプロ転向し、08年にシーズン2勝を挙げて賞金ランキング2位に輝いた。ツアープロとして活躍する傍ら、現在は都内のゴルフスタジオ「FIVE ELEMENTS」でチーフコーチとして活動中。

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