森田さ~ん、全英オープンのお天気は? 「日差しは望めない」/森田正光のメジャー天気予報
米男子ツアーのメジャー第4戦が18日(木)に開幕する。ことしの「全英オープン」の舞台はスコットランドのロイヤルトゥルーン。TBSのニュースでもおなじみ、気象予報士の森田正光さんに天気を解説してもらった。
トゥルーンは低気圧の通り道
ロイヤルトゥルーンでの開催は2016年以来。8年前と同様、天気は目まぐるしく変わります。一日の中でも晴雨が頻繁に移り変わり、風の強弱、向きも大きく変わります。
トゥルーンは特に地理的にも天気が変わりやすいと言えます。グラスゴーから約80km南西にあり、目の前には大西洋が広がっています。遮るものもが何もないので、海からの風が常時吹きやすく、基本的には強い西風になります。
さらに低気圧が発生しやすい地域でもあります。暖流が流れる大西洋上で低気圧が発生しやすい。その低気圧がスコットランドを通過して北海に抜けていくのですが、その通り道になりやすい。大気の状態も常に変動しており、その意味でも風は吹きやすい。7月の平均風速は8m/s。実はそれでも年間を通してみると最も弱く、1月の平均風速は11.24m/sとさらに速くなります。
気候区分は西洋海洋性気候。夏は涼しく冬は暖かいのが特徴です。北緯55度とサハリンより北にあり、この時期は日照時間が17時間近くありますが、気温はあまり上がりません。例年7月の最高気温の平均は18℃。最高気温が20℃までいかないので、かなり涼しいといえます。最低気温はだいたい12℃ぐらい。また、グラスゴーでは例年7月に20日ほどは雨が降ります。
気候の特徴を踏まえて、ことしの全英オープンの4日間の天気予報を見ていきましょう。
大会期間中に北西の海上で低気圧が発達して停滞するため、西~南の風が吹き続けるでしょう。また雨雲も流れ込みやすい状況となり、雨の降る日が増えそうです。
ザーザー降りにはならず、雨が降っても小ぶり程度ですが、風も相まってプレーのしにくさを感じるかもしれません。やはり気温は20℃に届かず、日差しは望めないので雨風にあたり続ける中だと少し寒く感じられそうです。
協力/ウェザーマップ