「左腕は長く使おう」にAGREE!岩崎亜久竜の中・上級者向け飛ばしレッスン(2)
まずはHS52m/sのスイングをご覧ください
男子ツアーでただいま売り出し中の若手パワーヒッター、岩崎亜久竜。180cm超の長身から繰り出される豪快なショットが武器の彼に、ドライバーで飛ばす上でのいくつかのポイントを教わった。コンスタントに80台を出したいという上昇志向のある方必見。ワンランク上のドライバーテクニックに“AGREE(アグリー)”します。2回目は「腕の長さ」について。(全3回・編集/服部謙二郎)
「腕の長さキープ」と「軸キープ」はセット
――前回、レッスンの最後に腕の話が出ていましたが、もっと詳しく教えてもらってもいいですか?
インパクトが安定しない理由は2つあって、ひとつは「上体の右への傾き」と言いましたが、もうひとつが「腕の長さ」なんです。腕が縮こまると、クラブを低い位置から下ろす(シャロー)のは難しく、どうしても上から入りやすくなります。ですから、軸を保つのと腕の長さを保つのは同時に行わなければなりません。
――腕をずっと伸ばしたままということですか?
そうですね。テークバックで左腕を縮めてクラブを担ぎ上げてしまう人が多いんです。そこは柔軟性も関係するので、体が硬い人はクラブを担ぎ上げたほうが楽に上がるのだと思います。本来は左腕を伸ばしたままクラブを上げたい。左腕をピンと伸ばしたままトップまで体を回転させたいんです。
――なるほど。でも左腕を伸ばした状態でトップを作るのは、けっこうきついですね。
それは手で上げている証拠です(笑)。縮こまったほうが楽ですし、それだとトップが深くなるような気がしますからね。僕のトップはけっこうコンパクトと言われますが、左腕を伸ばしたまま捻転を入れようとすると、実際はそんなに深くは回りません。下半身を踏ん張らなくてはならないし、体の柔軟性も必要で、特に胸椎(背骨回り)や肩甲骨周りの柔らかさが大事になってきます。
左腕はアドレスからフォローまで伸びたまま
――左腕はスイング中どこまで伸ばしておくんですか?
アドレス時の左腕の長さとトップ時点での左腕の“長さ”は一緒。何ならそのままダウンスイングからインパクト後まで長さは一緒で、フォローで左ひじがたたまれて、ようやく左腕が体に近づきます。スイング中は体の前にずっと両腕があるイメージで振ってください。
――体の傾きと腕の長さはセットということですね。
そうですね。(右に)傾くから体の前にフトコロがなくなって手を縮める。もしくは手が縮こまっているから、体を傾けて当てる。どっちのケースもありますが、傾かず、かつ腕の長さが変わらなければ、ヘッドを低い位置から入れた正面衝突が可能になります。それが飛んで曲がらない球を打つ条件になるわけです。
次回は、その両方の癖を一気に解消する“とっておきのドリル”を紹介しますよ。
撮影協力/さつまゴルフリゾート