「飛距離アップは8番アイアン片手打ち」にAGREE!岩崎亜久竜の中・上級者向け飛ばしレッスン(3)
まずは岩崎亜久竜の「8番アイアン片手打ち」をご覧ください
男子ツアーでただいま売り出し中の若手パワーヒッター、岩崎亜久竜。180cm超の長身から繰り出される豪快なショットが武器の彼に、ドライバーで飛ばす上でのいくつかのポイントを教わった。コンスタントに80台を出したいという上昇志向のある方必見。ワンランク上のドライバーテクニックに“AGREE(アグリー)”します。3回目は「片手打ちドリル」について。(全3回・編集/服部謙二郎)
胸とヘッドの距離感を保とう
――ヘッドとボールを正面衝突させるために、「体が倒れない」&「腕の長さを変えない」というのは分かりました。なんでもこの2点を一気に習得できるドリルがあると聞きましたが。
そうなんです。僕もよくやるドリルですが、左手一本の片手打ちで球を打つ練習です。
――左手だけですか?なんだか難しそうですね。番手やボール位置などはどうすればいいですか?
僕の場合は慣れているので8番アイアンでやっていますが、一度もやったことがない方なら、より簡単なピッチングウェッジやアプローチウェッジなどロフトがあるクラブから始めるといいと思います。ボール位置はクラブヘッドが両足の真ん中にくるようにセットしてください。そしてボールの先に最下点がくるようなイメージで打ちます。
――これ、やってみるとなかなか当たらないですね。空振りも出ます。打っていると次第に腕が疲れてきますし…。
それは手打ちの証拠ですね。(右利きだと)右手の片手打ちは手打ちでも当たりますが、左手では手打ちで当てるのは難しい。あくまで下半身のリードでクラブを動かしつつ、胸とヘッドの距離感を保ったまま左腕がずっと体の前にある状態をキープしてください。前回のレッスンでポイントに挙げた左腕が伸びた状態のインパクトでないとまともに当たらないのが分かると思います。
――下半身のリードと言ってもなかなか難しいですね。
切り返しで手から動かさないで、下半身に意識をもってクラブを下ろしてほしいんです。下半身リードと言っても、動き出すのは左腰でも右腰でも左ひざでも良くて、自分のやりやすいところを探してください。ただし、このときひざが流れないように注意してくださいね。
――どういう球が出ると、ちゃんといい動きができていると分かりますか?
中弾道のつかまった球が出ていれば、いいと思います。この片手打ちが上手く打てているということは、スイングの最下点が安定している証拠。構えたボール位置のちょっと先が最下点になりますから、うまく打てていればヘッドがボールに直接コンタクトする乾いた音がすると思います。少しでも体が右に倒れると、ダフリトップのミスも出ますし、腕の長さが変わっても打点は安定しません。
フルショットの8割の距離を出せるかな?
――岩崎プロは、フェアウェイバンカーから片手打ちの練習をしているんですね。かなり難しそう…。
これはいちばん上級レベルかもしれません。ボールの下にまったく隙間がない(いきなり砂)ので、打点がめちゃくちゃシビア、少しでも下から入ったらダフッてしまいます。皆さんの場合はまず低めにティアップした状態の片手打ちからスタートして、慣れたら徐々にライの悪い状態を作って練習するといいかもしれません。最終的には、左手1本でフルショットの8割ぐらいの距離を出すことができたら、免許皆伝。この片手打ちでつかんだ体の動きを意識して、長いクラブのスイングに生かしてください。そうすればドライバーショットも安定してくると思いますよ。
協力/さつまゴルフリゾート