今さら聞けない「はじめの一歩は11本で」初心者にお勧めのセッティングを教えて
【アマチュアSさんの“今さら聞けない”】
初心者におすすめのセッティングを教えてください。フェアウェイウッドは何番が必要?ユーティリティはいれるべき?ロングアイアンは?ウェッジは何本入れればいい?
ミスしやすいクラブをバッグの中に入れない
【たけちゃん'sアンサー】
ゴルフクラブはルール上、キャディバッグの中に14本まで入れることが可能ですが、初心者は敢えて10本程度にすることをお勧めしています。
というのも、初心者の方は、まだクラブを使いこなせず、番手ごとに打ち分けはなかなか出来ないと思います。そうなると、特に難しいとされる3番ウッドやロングアイアンは、ミスの元にしかならないのです。
これは、初心者だけに該当する話ではありません。ミスしやすいクラブをバッグの中に入れないことが、スコアアップへの近道であると私は日頃からお客さんに伝えています。下手にキャディバッグに入っていると、ついつい使いたくなるのが人間の性。であればそもそも入れない方が無難という考えからです。
上達する過程で必要なクラブが見えてくる
具体的には、ドライバー、5番ウッド、ロフト22度付近のユーティリティ、6番からピッチングまでのアイアンセットに加え、アプローチウェッジ、サンドウェッジ、そしてパターの計11本あれば十分だと思います。
もしバンカーやアプローチが苦手なら、ギャップウェッジなどのお助けクラブを1本入れてもいいと思いますが、いずれにしても14本は必要ありません。
では、いつ残りの本数を埋めてくるのか。上達の過程でゴルファーは、自分の番手ごとの距離データを蓄積させていきます。すると「この距離を打てる番手が欲しいな」という具合に、自分のセッティングに足りない、必要なクラブが見えてくるはずです。その時に入れることのできる空間(本数)を確保しておくとよいでしょう。
“ゴルフ脳”が身に付くメリットも
また、少ない本数で回ることで“ゴルフ脳”が身に付くというメリットもあります。例えばパー5のセカンドショット。ピンまで残りが250ydだとします。
「スプーン(3W)でとにかく飛ばしてグリーン近くまで運ぼう」と短絡的に考えるのではなく、「3打目でしっかり打てそうな100ydを残したいから、7番アイアンで150yd打とう」といった具合に、ピンからの距離を逆算して考えられるようになるのです。
たけちゃんの1分動画解説
■ゴルフクラブABCとは
巷には様々なゴルフクラブがあふれ、自分にぴったりの一本を見つけるのは至難の業。そもそもクラブを選ぶにも難しい用語が多く、深く知ることを敬遠している人も多いのではないか。そこでクラブ選びに役立つ「基礎中の基礎=“ゴルフクラブのABC”」を、全国から“患者”が訪れるというすご腕クラブフィッターたけちゃんに分かりやすく教えてもらう。
■ たけちゃん プロフィール
香川県丸亀市で「ゴルフショップイシイ」を営むクラブフィッター。フィッター界の第一人者、浅谷理氏に師事し、クラブ&パターフィッター、TPIインストラクター、ゴルフラボ公認エンジニアの資格を持つ。ゴルフはHDCP「9.9」の腕前だが、自身のプレーより他人のクラブを“診る”ことに喜びを感じる。出演する「ズバババGOLF」のYouTubeでは軽快なトークで人気を集める。