もっと叩け! と訴えかけてくるような圧倒的ボール初速「Qi4D LS」/谷口拓也 #深夜試打
進化した5代目となるカーボンツイストフェースと、スピン量を最適化するロースピン設計を採用したテーラーメイド「Qi4D LS ドライバー」。操作性を求めるゴルファーが好む伝統的なツアーヘッド形状に、空力性能に優れた設計を施しさらなる飛距離性能と吹け上がりを抑えた強弾道を実現。そんな同社自信作をツアー通算2勝の男子プロ・谷口拓也が試打評価を行った。
一発の飛びを狙いたくなる! 素材の進化がもたらした強弾道
―率直な印象は?
「飛ばしたくなるクラブですね。実際に打ってみるとボールスピードがかなり出ます。ロースピンモデルらしく打ち出しは低めですが、スマッシュファクター(ミート率)は1.48を記録するなど、非常に効率よく飛ばせている実感があります。叩きにいってもスピンが増えすぎず、強弾道でしっかり飛ばしていける、興味深いクラブです」
―見た目の評価は?
「以前までのLSモデルは、ソールした際にフェースがクルンと右に逃げるようなモデルが多かったですが、このモデルはパッと置いたときに、しっかりスクエアな据わりをしています。カーボン素材の進化によってボディ全体を軽量化でき、重量配分の自由度が増した恩恵でしょう。ロフト角10.5度にしてはやや立って見える難しさはありますが、上から見た際のネックからフェースにかけての流れがスマートで、違和感なくすんなり構えられます」
―飛距離性能は?
「実際にボール初速は平均71.9m/sを記録するなど、同シリーズ内で最も飛距離が出ました(平均総距離:276.3yd)。スピン量も概ね2300~2600rpmに収まり、しっかりロースピンの恩恵を受けられます。ミスヒットしてややフェース面の下側に当たっても、ボール初速が落ちにくく飛距離性能の高さを実感できる“飛び重視”な一本です」
―他社のLSモデルと比べて?
「同時期発売のロースピンモデル、例えばキャロウェイの『QUANTUM ◆◆◆ ドライバー』に比べると、今作のほうが寛容性を感じます。ただ単につかまらない、逃げるというハードな性能だけではなく、ツアー向け特有の扱いやすさも備わっています。どんなに打ち損じても、右にペラッと流れる勢い不足の球筋が出にくいという安心感があります」
―どんなゴルファーに合う?
「一発の飛距離を目指したい人や、競技志向のゴルファーに最適です。パワーがありすぎてスピン量が増えてしまう人や、とにかく叩きたい人には、これ以上ない最高の武器になるでしょう。逆に楽にゴルフをしたいエンジョイ派には、クラブのポテンシャルを最大限に引き出すのはやや難しいのかもしれません」
素材の進化がLSの“難しさ”を払拭【総合評価4.2】
【試打結果(平均)】
総距離:276.3yd
キャリー:248.9yd
ヘッドスピード:46.3m/s
初速:67.8m/s
スピン量:2286rpm
打ち出し角:12.1度
【飛距離】4.5
【打感】4.0
【操作性】4.0
【寛容性】4.0
【構えやすさ】4.5
・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:REAX 60 Low Rotation White(硬さS)、三菱ケミカル VENTUS Black 6(硬さX)
・使用ボール:横須賀グリーンゴルフ専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン、横須賀グリーンゴルフ
■ 谷口拓也(たにぐち・たくや) プロフィール
1979年9月17日生まれ、徳島県出身。2003年のプロデビュー年に賞金シードを獲得。04年『アイフルカップ』で初優勝し、賞金ランク20位で最優秀新人賞を受賞。08年『サン・クロレラクラシック』で2勝目。数多くのトッププレーヤーを指導したコーチ、ピート・コーウェン氏に師事しレッスン技術を学ぶ。妻は国内女子ツアー3勝の一ノ瀬優希。