まさにキングオブ軽量モデル 「TSR1 ドライバー」を試打
クラブの特徴は?
【ミタさん】
今日、皆さんに紹介したいのはタイトリストの「TSR1 ドライバー」です。
【シオさん】
22年に発売された「TSR2」「TSR3」「TSR4」もすごく完成度が高かったですよね。
【ミタさん】
「TSR」シリーズはPGAツアーで使用率ナンバーワンになっています。でも、今回の「1」は昨年出た3モデルとは別モノなんです。
【シオさん】
何が違うんですか?
【ミタさん】
まずは重さです。クラブ重量はRフレックスで269gで、「ゼクシオ12」より軽いです。
【シオさん】
それは驚きますね。どうやって、そんなに軽くできるんですか?
【ミタさん】
ヘッド設計だけでなく、シャフトやグリップを限界まで軽くしています。
【ヨシダくん】
昔のタイトリストだと、この重量帯は考えられなかったですよね。
【ミタさん】
ここ1、2年は米国でも軽量ドライバーの需要が高まっていたので、大手メーカーも軽いモデルを本気で開発するようになった感じがしますね。
【シオさん】
他にはどんな特徴がありますか?
【ミタさん】
フェースにはNASAの航空宇宙開発でも使われている希少性の高い素材を搭載していて、いま地球上で最もパフォーマンスが高いチタン素材と言われています。
【シオさん】
どんな打感か楽しみです!
【ヨシダくん】
個人的には、国産メーカーが出ている他の軽量ドライバーとの違いが気になります。
【ミタさん】
そのあたりは打って確認してみましょう!
試打した印象は?
【シオさん】
超軽量ドライバーですがタイトリストらしい王道的なカタチで、すごく構えやすいですね。
【ヨシダくん】
確かにボテッとした顔じゃないから、カッコイイ。
【シオさん】
しかもめちゃくちゃ振りやすくて、1球目から芯に当たりました。
【ヨシダくん】
すごい飛んでいるじゃないですか! キャリーで230yd出ていますよ。
【ミタさん】
ボールスピード61m/sはかなりいい数字ですね。
【シオさん】
これは希少性の高いNASA素材の効果ですかね?
【ミタさん】
フェースの反発性能もありますが、クラブ長さが45.75インチでも芯に当たりやすいから、ボール初速が出たのだと思います。
【シオさん】
1球目からこんなにいい球が打てるドライバーは珍しいですね。打感もいいです。
【ヨシダくん】
じゃ、ちょっと私も打ってみますね。ヘッドスピードは45m/sくらいに抑えて。
【シオさん】
おっ、いい球。
【ヨシダくん】
なるほど。国産メーカーの軽量ドライバーって、打球が上がりやすい印象が強いですが、このモデルは「上」というよりも「前に前に」飛んでくれる感じがありますね。
【ミタさん】
決してロースピンというわけではないですが、スピンが多すぎて吹け上がることはありません。適正なスピン量になっていることも、ボールスピードアップにつながっていると思います。
【シオさん】
シャフトもヤワじゃないでしょ?
【ヨシダくん】
そうですね。全然ペラペラじゃなくて、軽いけどしっかりしています。あと、つかまり過ぎて左に飛ぶ感じもしないので安心感がありました。
【ミタさん】
そこが国産メーカーモデルとの違いですね。やはり日本人はスライスに悩むゴルファーが多いので、どうしてもスライサー向けの設計が多いんです。もちろん「TSR1」も適度なつかまり感はあるけど、極端なドローバイアスにはなっていません。
【シオさん】
私のようなヘッドスピード40m/sで、フック傾向のゴルファーにはちょうど良さそうです。
まとめ
【ミタさん】
特徴としてはヘッド、シャフト、グリップのバランスが良くて、超軽量ドライバー特有のヤワな感じがありません。ですから、HS35m/sから42m/sくらいまでの幅広いゴルファーが打ちやすいモデルに仕上がっています。国産メーカーの軽量ドライバーと比べると、スピン量が抑えられているので、中弾道系で強い打球が打てるのも魅力です。飛距離性能としては2023年モデルの中でもトップクラスだと思います。
【シオさん】
トップクラスと言うか、個人的には今年の上半期で一番飛んだドライバーでした。
■ 試打したクラブのスペック
タイトリスト TSR1 ドライバー
●ロフト角:10度●シャフト:TSP120 50●硬さ:S
■ ミタさん プロフィール
1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。
■ ヨシダくん プロフィール
1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。
■ シオさん プロフィール
1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。