アスリート向けの飛びすぎない中空構造 テーラーメイド P760 アイアン
【ミヤG】
テーラーメイドのアスリート向けアイアンシリーズに新しいモデルが加わりました。それがこの「P760 アイアン」です。これって中空構造なんですよね?
【ツルさん】
番手別設計が採用されていて、7番以上の番手が中空構造、8番以下の番手は1ピースの軟鉄鍛造になっています。ヘッドデザインがうまく統一されていて、一見しただけではどの番手から中空になっているのか分からないぐらいですが、実はコンボセットのようなモデルなんです。
【ミヤG】
構えてみると、意外にもヘッドが小ぶり! 自分が使っているミズノ「MP-5アイアン」と見比べると、「P760」はトウ先に丸みを帯びているぶん、よりコンパクトに見えます。
【ツルさん】
モデル名「P760」の数字部分はヘッド長を表していて、ヘッド長が76mmということですが、数値以上にシャープな印象ですよね。試打クラブは7番アイアンなので中空構造です。ミヤGの計測飛距離はどうでしょうか?
【ミヤG】
自分のアイアンよりも「P760」はロフトが1度立っていて、それでいつもより7~8ヤード飛ばせました。ロフトだけでない、プラスアルファの飛距離を感じますね。
【ツルさん】
中空構造になっている7番以上の番手は、フェース素材が高強度のステンレス。ヘッド内部には独自の「スピードフォーム」という充填剤が注入されています。打感はやわらかいですが、実際には弾いてくれていますよ。僕が打ってもボール初速がいつもより出ていて、半番手ぐらい飛ばせました。
【ミヤG】
めちゃ飛ぶわけでもないし、めちゃ簡単なわけでもないなぁ。ミスしたらミスショットとして弾道に表れるし、やさしいアイアンではないですよね。
【ツルさん】
アスリート向けのPシリーズですから、やさしさよりも競技ゴルファーにとっての扱いやすさを重視して設計されていますよね。飛びすぎず、適度にスピンが入るのでコントロールもしやすい。けれど、7番から番手が上がるにつれて飛ばしやすく、球を上げやすい。それが「P760」の長所です。全番手で簡単に飛ばしたい人には、同シリーズに「P790」がちゃんと用意されています。「P760」の競合モデルとなるのは、タイトリスト「718 AP2」やピン「i210」といったハイテク系のアスリートアイアンだと思います。
■ 試打したクラブのスペック
テーラーメイド P760 アイアン
●番手(ロフト角):7番(33度) ●シャフト:ダイナミックゴールド ●フレックス:S200
■ マイクラブ情報
ミヤG:ミズノ MP-5 アイアン
●番手(ロフト角):7番(34度) ●シャフト:プロジェクト X ●フレックス:6.0(S+)
ツルさん:タイトリスト 718 AP2 アイアン
●番手(ロフト角):7番(33度) ●シャフト:ダイナミックゴールド 105 ●フレックス:S200
■ ミヤG プロフィール
1973年生まれ。ゴルフ歴20年。GDO編集部のシステム関連を担当。ドライバーはスライス、アイアンはドローが持ち球という変わりダネ。見た目がいい最新ギアが大好きで、現在はピンのドライバーと、ミズノのフォージドアイアンを愛用中。ヘッドスピードは42m/sくらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。メーカーの新製品発表会には必ず出向き、日々ゴルフの最新情報を収集している。生活すべてがゴルフ漬けだとか。ヘッドスピードは46m/sぐらい。持ち球は中・高弾道のドロー。