ゴルフクラブは何をそろえればいいの?
クラブは14本までOK 初めから全部は必要はありません
野球ならバット、テニスならラケットと、ほとんどの球技はひとつの道具でボールを打ちます。プロ野球の選手であってもホームラン用のバットと、バント用のバットを使い分ける人はいません。
では、ゴルフはどうでしょうか？ ゴルフショップに行けば、形状の異なるクラブが所狭しと並んでいます。1本のクラブでプレーするよりも、距離や場所によって形や性能が異なるクラブを使うことで「快適にプレーしやすく、良いスコアを出しやすい」からです。
ゴルフのルールでは、コースに持っていけるクラブは14本を超えてはいけないことになっています。しかし、初心者にとって、どうやって14本ものクラブをそろえたら良いのかは迷うところ。そこで、初心者のためのクラブ選びについて説明します。クラブは大別すると、ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアン、ウェッジ、パターの6種類があります。
ドライバーってなに？
ドライバーは主に1打目（ティショット）に使うクラブです。クラブセットの中で最も尺（シャフト）が長く、ヘッドが大きく作られていて、一番飛距離が出ます。初めのうちは、ボールが高く上がらなかったり、弾道が右や左に大きく曲がったりすることがあります。初心者は飛距離よりも、ボールの当たりやすさや曲がり幅が少ない、打ちやすいクラブを選ぶと良いでしょう。ボールが上がらない場合は、ヘッドの底に書いてある数字（ロフト角＝打球面の角度）が「10.5度」以上のものを選んでみてください。
フェアウェイウッド（FW）ってなに？
フェアウェイウッドは2打目以降に使うことが多く、1打目を打ってもグリーンまでの距離がまだ遠いという場面で使います。3番ウッド（3W）、5番ウッド（5W）、7番ウッド（7W）というふうに数字が割り振られ、数字が小さいほど飛距離を出しやすくなっています。シャフトは数字が大きくなるにつれて短くなり、ロフト角は徐々に大きくなるのでボールは上がりやすくなります。
ユーティリティ（UT）ってなに？
ユーティリティは、フェアウェイウッドとアイアンの間の距離を打つためのクラブです。ヘッドの形状はウッド型とアイアン型の2種類に分かれます。一般的にウッド型の方がボールを上げやすいこともあり、初心者にはおすすめです。ウッド型を「ハイブリッド」、アイアン型を「クロスオーバー」と呼ぶこともあります。
アイアンってなに？
アイアンは、狙ったところにボールを運ぶクラブです。ウッド系に比べると長さが短く、ヘッドが小さく作られています。通常は4本～10本のセットで売られています。クラブに書いてある数字が小さいほど飛距離が出て、数字が大きくなるほどロフト角が大きくなり、ボールを高く上げやすくなります。
ウェッジってなに？
ウェッジは、グリーンまでの距離が100ヤード以内に近づいた場面で使います。ピッチングウェッジ（PW）、 アプローチウェッジ（AW）、サンドウェッジ（SW）とつながっていきます。最近のアイアンセットはPWまで含まれ、AWやSWは別購入する場合が多くなっています。SWはバンカー脱出用として不可欠なクラブです。
パターってなに？
ボールを転がすためのクラブで、グリーン上や芝の短いグリーン周り（カラー）からボールを浮かす必要がないときに使います。通常のコースでは、グリーンに乗ったらカップに沈めるまでパターでプレーしなければいけません。ゴルフでは打数の4割近くをパッティングが占めるため、良いスコアを出すためにパターはとても重要です。
まずはドライバー、アイアン、SW、パターで
プロや上級者はクラブを14本そろえ、それぞれのクラブで距離を打ち分けられます。しかし、初心者が最初から距離を打ち分けるのは難しいでしょう。そのためクラブを14本必ずそろえる必要はなく、必要最低限のクラブをそろえれば問題ありません。
具体的には一番距離が出るドライバー、バンカーから脱出するためのSW、グリーン上で利用するパターは必須。それ以外は距離が打ち分けられるアイアンを数本持っていれば十分です。例えば、長い距離は7番アイアン、短い距離はPWで打つようにし、慣れてきたらそのほかの番手を加えてみましょう。