マーク金井の試打インプレッション

マルマン コンダクター ドライバー

2008/07/22 00:00

打ってみると?

試打クラブはコンダクターが10度のRシャフトで、コンダクタープロが9.5度のSシャフト。クラブ重量は、コンダクターが297.5gでバランスD2。コンダクタープロが322.7gでバランスはD3。長さはどちらも45インチ(ヒールエンド法で計測)。

シャフトはコンダクターは軟らかめの設定で、Rの振動数が227cpm。ワッグルすると手元から中間にかけて大きくしなる。トルクも適度にある。対してコンダクタープロのSの振動数は255cpm。ワッグルすると振動数よりも軟らかく感じ、こちらも手元から中間がしなるタイプだ。リアルロフトはコンダクターが12度(表示10度)に対し、コンダクタープロは10度(表示9.5度)。アスリート向けのプロの方が表示とリアルの差が少ない。

まずはコンダクターから打ってみると・・・「カキーン」という金属音とともにボールが気持ち良く上がってくれる。シャフトに合わせて打つと(ヘッドスピード約40m/s)、ちょうどいい高さでキャリーが出るタイプ。重心はやや高めで、スピン系ボールを打つよりも、低スピン弾道が打ちやすいディスタンス系ボールを使った方が、キャリーとランを稼ぎやすい。ちなみにスピン系ボールで芯を食うと(フェース中央)、スピン量は2800~3000回転ほどになった。

そして、試打して印象に残ったのが捕まりの良さ。スクエアフェースだが、ダウンからインパクトにかけてフェースが閉じる方向に回転しやすい。意図的に、アウトサイドインに振ってもスライス回転は少なめだ。反面、インからあおると、捕まり過ぎた弾道になって方向性が不安定になってしまう。シャフトは軟らかめの設定だが、しなり戻りがシャープなタイプ。シャフトでヘッドスピードを上げたい人と相性が良さそうだ。

続いて、コンダクタープロ。こちらはインパクト音が控えめ。球を包み込むイメージがあって、球筋をコントロールしやすく仕上がっている。スピン量はこちらの方が少なめだが、オートマチックに低スピンが打てるほどではない。フェースのややトウ上側で捕らえると2400回転前後となり、放物線弾道で飛距離を稼げた。

ライ角度がかかりアップライト(実測60強)なのは好みが別れそうだが、見た目通り叩いても引っかかりづらい。ただし、好みがハッキリ別れそうなのがシャフトのしなり感。切り返し時に、シャフトがイメージよりも大きくしなり、そして、ダウンスイングでは、しなり戻る前に「ワンテンポ」の間ができる。ゆっくり切り返すゴルファーや、切り返しで間を作りたい人には非常に扱いやすいシャフトだが、反面、クイックに切り返そうとすると、ダウンでヘッドが遅れ過ぎた感じになってしまい、タイミングが取りづらい。プロについては、このシャフト挙動で相性が決まりそう。自分のタイミングに合えば、飛距離と方向性を手に入れられるし、球筋の打ち分けもやさしいだろう。

クラブを計測してみると?≫
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マルマン
空気抵抗を抑えたヘッドでスムーズに振り抜ける
発売日:2008/01/12 参考価格: 75,600円