マーク金井の試打インプレッション

キャロウェイゴルフ DIABLO EDGE ドライバー Black

2010/07/27 10:00

打ってみると?

試打クラブはロフト10.5度。シャフトは純正の55W。10.5度表示でリアルロフトは11.75度。フェースアングルは±0度。フェースが真っ直ぐ向いていることに加えて、今どきのドライバーの中ではライ角がフラット。つかまりを求めるスライサーよりも左のミスを嫌うフッカー好みの顔付きだ。シャフトはやや軟らな設定。ワッグルする中間部分がクッと大きめにしなる。振動数は235cpm。市販ドライバーのSにしては軟らかい。クラブ重量は309.7gでバランスはD2.5。長さは実測で44.75インチ。バランスが少し重いことを考えると、ヘッド重量はやや重め。200g前後ありそうだ。

シャフトに合せて軽めにスイング(ヘッドスピード43m/s前後)してみると、ストレートの中弾道。「スパーン」とやや低めの金属音とともに、ボールはゆっくり飛び出していく。インパクトゾーンでヘッドがアッパーに動きづらい。

続いてつかまり具合を確認するために、アウトサイド・イン軌道でスライス、インサイド・アウト起動でフックを打ってみると・・・どちらもイメージ通り球が曲がる。スイングしていてもヘッドの操作性の高さが手に伝わり、クルマに例えるならばマニュアル車。オートマチックに真っ直ぐ打ちたい人にはヘッドが動き過ぎる感じになるが、球筋をコントロールしやすい人には扱いやすい。ただし、球筋を操りやすい分だけ、スイートエリアは広く感じない。「レッド」に比べると「ブラック」は芯を外すと、それなりにヘッドがブレてしまう。

芯を喰った時の弾道をチェックすると・・・スピン量は2500~2800回転。「レッド」に比べると「ブラック」の方がスピンを抑えやすく、中弾道でキャリーとランで飛ばせるタイプだ。ヘッドに関しては中級者だけでなく、パワーがある上級者にも扱いやすく仕上がっている。

反面、ヘッドに比べるとシャフトは上級者よりも初・中級者を意識したセッティング。切り返し時に中間部分が大きくしなり、トルクもやや多め。ダウンからインパクトにかけてゆっくりしなり戻る。典型的な粘り系シャフトで、スイングが乱れてもシャフトの挙動が安定している。シャフトにシャープなフィーリングを求める人には物足りないが、クラブでミスを減らしたい人には、非常に扱いやすいシャフトだ。

ヘッドもシャフトもつかまりよりは、引っかけを軽減させたい仕上がり。見た目通り「ブラック」は「レッド」と正反対なキャラクター。ドライバーで弾道を操りたい人、左へのミスを軽減したいフッカーと非常に相性良く作られたドライバーだ。

クラブを計測してみると?≫
1 2 3 4 5
キャロウェイ
コストパフォーマンスに優れたシンプルな形状
発売日:2010/03 オープンプライス