マーク金井の試打インプレッション

アキラプロダクツ TM ドライバー(2010年モデル)

2010/08/31 10:00

打ってみると?

試打クラブはロフト10度。シャフトは純正でグラファイトデザインのDI-6。10度表示でリアルロフトは12.25度。アスリート向けにしてはかなり多めだ。フェースアングルは-2度。アドレスするとロフトが多く感じ、そしてフェースがほんの少し右を向いてみえる。

シャフトもアスリートゴルファーを強く意識したもの。試打クラブの硬さはSRだが、手元から中間部分がわりと大きめにしなってくれる。振動数は256cpm。クラブ重量は309.5gでバランスはD0。長さはメーカー値、実測とも44.75インチ。DI-6を装着したにも関わらず、クラブ重量めなのは・・・標準装着のグリップが薄く作られているのが影響しているのだろう。

アイアンでウオームアップ後、さっそく打ってみると・・・やや控えめなインパクト音。チタンヘッドなのだが、複合ヘッドを打った時のような手応えとともにボールが正面のネットに突き刺さる。ヘッドスピードを46m/sぐらいで弾道計測するとかなり初速が出ている。音は甲高くないがフェースはかなり弾く感じだ。そしてスピンは少なめ。重心が低めなことに加えて、普通に打ってもフェース上側でボールを打ちやすい。インパクトゾーンでヘッドがアッパーに動きづらく、それが分厚い打点になっている感じがする。いい感じでとらえると打ち出し角が14度前後で、スピン量が2200~2600回転。キャリーだけでなくランでも飛ばせる。風にも負けない強い球が打ちやすいドライバーだ。

つかまりに関しては極めてニュートラル。真っ直ぐ打てば真っ直ぐ飛び、インからあおれば強いフック。そしてフェースを開いてテークバックし、アウトサイド・イン軌道でカットに振れば強いスライス。重心距離はことさら短くないが、操作性はかなり良いタイプだ。反面、スイートエリアは見た目通り広いタイプではない。このドライバーの良さを活かすにはそれなりのミート率が必要である。

標準装着のDI-6は、切り返しで手元から中間部分のしなりが大きく、しなり戻りのスピードはややスロー。そしてシャフト先端側が硬めなので、インパクトゾーンでヘッドがアッパーに動きづらい。ヘッドもシャフトも吹き上がりづらいタイプなので、非常にマッチングが良い。

TMドライバーは見た目通り、吹き上がりを抑えた強い弾道をオートマチックに打てる。非力なゴルファーにはキャリー不足に陥る怖さもあるが、ヘッドスピードが速い人や、吹き上がって飛距離をロスしてしまうゴルファーには飛距離アップを狙いやすい1本だ。

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アキラ
操作性と許容性を両立
発売日:2010/06 オープンプライス