三菱レイヨン BASSARA ワイバーン
シャフトの挙動
まずは50g台のSから試打。ワッグルすると手元側がしなり、センター部分が硬いことがハッキリと手に伝わる。実際に打ってみても挙動は変わらない。トップからダウンの切り返しで手元側がクイッとしなり、しなるポイントがダイレクトに手に伝わってくる。そして、ダウンからインパクトゾーンではシャフト全体がスピーディーにしなり戻る。インパクトゾーンでの加速感は実に気持ちよく、長尺効果でヘッドスピードがイメージ通り上がる。挙動としては、ムチのように弓なりにしなる感じではなく、シャフトがしなるポイントで「折れる」ような感触が伝わってくる。メーカー表記ではキックポイントは「MID」になっているが、体感的には手元側のしなりを感じやすい。
弾道計測すると長尺効果でヘッドスピードが上がった分だけボール初速が上がり、飛びっぷりもいい。先端側がしっかりしているので、インパクトでの当たり負け感がないのも好印象。
そして、センター部分がしっかりしているからだろう。46インチでも頼りなさを感じない。長尺仕様のシャフトの多くは手元を固めることでしっかり感を出しているが、このワイバーンは中間を固めることでしっかり感を出している。好みの問題もあるが、切り返しでヘッドの重さを感じたい人、シャフトのしなりを感じたい人には、実にタイミングが取りやすいシャフトだ。
40g台のRもしなりのフィーリングは変わらない。50gのSを軽く、そして軟らかくした感じだ。軟らかくなった分だけ、切り返しで手元が大きくしなる。コックがほどけやすい人でも、シャフトがタメを作ってくれるのがいい。そして、インパクトゾーンではシャフトが気持ち良く走る。ワイバーンは切り返しで手元のしなりを感じたい人、ダウンでタメがほどけやすい人、そして長尺で飛距離を伸ばしたいゴルファーと非常に相性が良いシャフトだ。