マーク金井の試打インプレッション

本間ゴルフ パーフェクトスイッチ ドライバー 390

2011/11/29 10:00

打ってみると?

試打クラブは9度+。シャフトは純正の「Perfect Switch70」のS。(シャフト重量73g)リアルロフトはノーマルポジションで8.75度と非常に少ない。フェースアングルはオープン1.5度(フラットポジション)。ライ角はフラットな状態で57度。アップライトに調整すると58.25度。ちなみにフェースアングル調整機能でフックフェースの度合いを強めると、フェースアングルは-0.5度。オープン方向に調整するとフェースの度合いは-2.5度となった。調整するとフェースの向きは最大で2度変わった(アナライズ計測値)

シャフトの硬さの目安となる振動数は263cpm。市販ドライバーの純正シャフトとしてはかなり硬めの仕上がり。ワッグルするとシャフトの手元側がわずかにしなるだけで、中間から先端側はしっかりしている。クラブ重量は327.3g。バランスはD3。長さはメーカ値が45インチで、実測値が44.75インチ。

アイアンで入念にウォームアップしてから、パーフェクトスイッチ 390を手にして打ってみると、「シュパーン」とやや低めのな金属音とともにボールは低いストレート弾道。リアルロフトが少なく、重心も低めなんだろう。ヘッドスピード45、46m/sだとボールが吹き上がる気配は皆無だ。打ち出しの高さを出すために、途中からティを高めにセットしなおした。

高くティアップし、アッパー軌道で打ってみると打ち出し角度が15度ぐらいまで上がり、スピン量も2400~2600回転に落ち着いてきた。ただし、基本的には弾道が低い。440同様、390もキャリーで飛距離を稼ぐというよりは、ランで飛ばせるタイプのドライバーだ。非力なゴルファーにはキャリー不足になりやすいが、反面、ハードヒッターには吹き上がる心配がない。

弾道調整機能が付いているが、オープンフェースの度合いが強いので、基本的には左に行きにくい。フェース向きをクローズ方向に調整すれば捕まりが少し良くなるが、スライサーがドローを打てるほどにはならない。あくまで、捕まらない(左に行きにくい)というのが基本。ノーマルポジション(フラットライ)よりも、「ちょっと捕まえたい」「ちょっと捕まりを抑えたい」という人には、この弾道調整機能が役に立つ。

そして重心距離の短さ、浅重心が影響し、ヘッドの操作性が非常に高い。マニュアル感覚でヘッドを操れ、ドロー、フェードの打ち分け非常にやりやすい。 純正シャフト「Perfect Switch70」の振動数通り、かなりしっかりしたシャフト。切り返しではシャフトの手元側がしなり、ダウンからインパクトにかけてはシャフト全体がちょうどいいタイミングでしなり戻る。弾き感が強いタイプで、軽く振るよりもしっかり振った方が、インパクトゾーンでヘッドが気持ちよく走り、体全体でしっかりと振り切れる。ただし、トルクが少ないのでミスに対する許容度は大きくない。

ヘッドもシャフトもスペック通りハード。440もハードだが、390はヘッドが小さい分だけさらにハードかつ操作性がアップしている。マッスルバックのようなシャープな挙動を求めるハードヒッター、そして吹き上がって飛距離をロスするフッカーには、イメージ通りの弾道が打て、そして低スピン弾道で飛距離を稼けるドライバーである。

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本間ゴルフ
シャフトを抜き差しせず、調整可能
発売日:2011/11/11 参考価格: 78,750円