ヨネックス レクシスNP Mシリーズ
シャフトの挙動
まずは先調子のLシリーズから打ってみた。ワッグルすると手元側が硬く、中間から先がクニャっと大きめにしなる。実際に打ってみても・・・切り返しで中間から先が釣り竿のように大きくしなり、ダウンからインパクトゾーンにかけてはシャフトがムチのようにスピーディーにしなり戻る。メーカーの意図通り、シャフトのしなりが大きい。切り返しでタメをほどいてしまうと挙動をコントロールしづらいが、タメを上手くキープできるとインパクトゾーンで心地良い加速感を味わえる。ボール初速を出しやすい。先端側の動きが大きいからヘッドがアッパーに動きやすく、高めの弾道を打って行きやすい。
続いて手元調子のHシリーズに持ちかえると、こちらはワッグルした時に手元側がクイッと大きめにしなる。打ってみても、切り返しで手元側のしなりが大きい。ダウンからインパクトにかけてはシャフト全体がしなり戻る感じになるので、体をしっかり使って振り抜いていける。
インパクトゾーンでの挙動はLシリーズとは逆だ。ヘッドはアッパーに動く感じはなく、打ち出し角が低く、Lシリーズよりも低スピン弾道を打ちやすい。そして以外なのは、捕まり。普通、手元調子は捕まりづらくなるのだが、このレクシスNPシリーズはL、M、Hとも捕まり具合は同じなのだ。
Mシリーズの挙動はLシリーズとHシリーズの中間で、切り返した時に中間部分のしなりが手にちゃんと伝わってくる。シャフト全体のしなりを感じたい人にはタイミングが取りやすいシャフトだ。球の高さ、スピン量もLシリーズとMシリーズの中間である。
方向性に関しては、3シリーズとも似通っており、真っ直ぐ打てば真っ直ぐ飛ぶタイプ。シャフトがしなり戻る時の挙動に癖がない。ヘッドが動いたようにボールが飛んでいく。アウトサイド・インの軌道でカットに打てばスライス。インサイドからあおって打てばイメージ通りのフックが打てた。
メーカーの意図通り、レクシスNPシリーズは元調子、中調子、手元調子のキャラクターが誰でも分かるように仕上がっている。そしてキックポイントが違うのに、3モデルともしなりが大きめで、捕まり具合に大きな差がない。キックポイントとしなり感にこだわってシャフトを選びたいゴルファーと相性が良いシャフトだ。