ミズノ BODY FIT GOLF ドライバー
打ってみると?
試打クラブのスペックはロフトが10.5度。純正シャフトは硬さは一種類。リアルロフトは12.75度でフェースの向きは+2度。見た目通りフックフェースだ。シャフトは非常にソフト。ワッグルするとシャフト全体がムチのようにクニャッとしなる。振動数は224cpm。男性アマチュア用としてはかなり軟らかい部類だ。長さは実測値が45インチで、クラブ重量は326.7g。バランスはC6となっている(錘20g装着時、長さはヒールエンド計測)。
まずはシャフトに合わせて、ヘッドスピード40m/sぐらいで打ってみた。やや低めの金属音とともにボールはグングン上がっていく。フェースは弾き感があるが、インパクト音はそれほど派手ではない。
ヘッドスピードを46m/sぐらいに上げて弾道計測してみると、フェース中央付近で捕らえると2900~3100回転。高めの打ち出しで高弾道。スピンが入るのでフワッと浮いた球が打ちやすい。低スピンで飛ばすよりも安定したキャリーが出るタイプのドライバーだ。
試打して印象に残ったのがクラブの重量感。手元側に20gの錘が入っている効果で、トップからダウンの切り返しでクラブの重さを感じやすい。スムーズにダウンスイングできる。結果、ダウンスイングの軌道が安定するから芯で捕らえやすい。シャフトが非常に軟らかいにも関わらず、芯で捕らえるのがやさしい。
方向性に関しては見た目通り捕まる。フックフェースでシャフトの先端側のしなりが大きい。ヘッドも返りやすいので捕まりが良い。フッカーには捕まり過ぎる怖さがあるが、スライサーが使えば右曲がりの度合いをクラブが軽減してくれるだろう。
だが、操作性は低い。シャフトが非常に軟らかいので自分の意思がクラブに伝わりづらく、ドロー、フェードを打ち分けにくい。対象ユーザーが初中級者なことを考えれば、操作性の悪さはあまり問題にならないだろう。シャフトは粘り系。トップからダウンの切り返しでシャフト全体が大きくしなる。しなり戻りもそれほど早くにのでタイミングが取りやすい。
フッティングを前提に開発された「BODY FIT GOLF」。クラブの基本特性は捕まりが良くてボールが上がりやすい。シャフトの軟らかさは好みが分かれそうだが、手元側に錘を入れたクラブは非常に振りやすい。ミート率が悪いゴルファーや初心者には、スイングに好影響が出やすいドライバーである。