マーク金井の試打インプレッション

タイトリスト 913 D3 ドライバー

2013/01/29 10:00

打ってみると?

試打クラブは9.5度のS。シャフトは純正の「タイトリスト・ランバックス5.5」リアルロフトはノーマルポジション(A-1)で10度。フェースの向きは-3度。ヘッドを置いた時、ソールが開く方向に回転するため、計測するとオープンフェースの度合いが強くなっている。フェースはやや面長。重心距離が長く見える顔付きだ。

シャフトはワッグルすると中間部分がやや大きめにしなる。振動数は240cpm。913D2と同じシャフトで、アスリート向けのドライバーにしては軟らかめの設定だ。長さはヒールエンド計測で、45インチ(メーカー公称値は45.25インチ)。クラブ重量は307.1グラムでバランスはD3となっている。

シャフトに合せてややヘッドスピードを落として打ってみると、弾きの良い金属音とともにボールが中弾道で飛び出した。913は鍛造フェース。910は球離れが遅い感じだったが、913は球離れがやや早い。そして、音との影響も相まってフェースの弾き感がアップしている。

球筋は軽いフェード弾道。D2に比べるとヘッドが少し返りづらく、捕まり過ぎを抑えた感じだ。D2に比べると重心が少し浅く、重心アングルが小さいのが影響しているのだろう。弾道調整機能で捕まるようにセッティングすると捕まりが良くなるが、基本的には「左のミスが出づらい」ドライバーである。弾道計測すると、打ち出し角は11~13度。フェースのやや上側で捕えるとスピン量は2100~2500回転。913D2に比べるとややスピンが少ない感じだ。極端な差ではないが、D2に比べると抑えた弾道、ランが出やすい弾道を打ちやすい。

純正シャフトの「タイトリスト・ランバックス5.5」は切り返しでは、シャフトの中間部分がグイッと大きめにしなり、ダウンからインパクトにかけてゆっくりしなり戻る。中間部分がかなり軟らかく、典型的な中調子の粘り系。スイングに中にしなりを感じ取りやすく、タイミングが取りやすいタイプだ。

D2同様、D3も重心距離はそれほど短くない。D3は重心を少し浅くすることで、D2よりもヘッドの操作性が良くなっている。加えて、D2よりも少しスピンが減った弾道が打ちやすい。弾道調整機能は付いているが、基本的なヘッド挙動、ノーマルポジションでのオープンフェースの度合いが強いことを考えると、フッカーと相性が良いドライバーである。

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タイトリスト
発売日:2012/11/23 オープンプライス