マーク金井の試打インプレッション

つるや GOLDEN PRIX X9 ドライバー

2014/07/22 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブは10.5度の純正Sシャフト(GOLDEN PRIX X9 TUNED)。ワッグルすると手元側がしっかりしていて、中間から先端側がしなる。市販ドライバーのSシャフトとしてはやや硬めだ。長さはメーカー値、実測値とも45.5インチでクラブ重量が312.5g。バランスはD2.5。(長さは60度法計測値)。市販ドライバーの中では軽いタイプではなく、適度な重さを感じるドライバーで、グリップ側にも適度な重量感があるのがいい。

アイアンでウォームアップした後、X9に持ち替えて打ってみると、1発目からドロー弾道。フックフェースの見た目通り、捕まりが実にいい。フッカーが使うと捕まり過ぎる怖さがあるが、スライサーは確実に右曲がりの度合を軽減できる。弾道調整機能が付いているが、明らかにスライサーに対するお助け度合が高いドライバーだ。

打球音も「スパ-ン」と乾いた金属音。フェースの弾き感が心地良く、ボール初速が出ている印象をゴルファーに与えてくれる。ヘッドスピードを46m/sぐらいに上げて弾道計測すると、打ち出し角は13~14度とやや高めで、スピン量は2600~2900回転。安定したキャリーが出やすく、ハイドローが打ちやすい。標準ポジションだと、ストレート弾道をイメージしてスイングしてもドロー弾道になりやすい。スライサーをターゲットにしていることが窺い知れる。

そして試打して印象に残ったのがシャフト。フジクラと共同開発したシャフトは、バネ性が強くてしなり戻りがシャープ。インパクトゾーンでは心地良い加速感が味わえる。手元が硬めなので、ダウンである程度タメを作る技術が求められるが、タメをちゃんと作れる人が使えばシャフトでもボール初速を上げていけるだろう。シャフトはトルクが少なめ。これもまたシャープな挙動につながっている。

ゴールデンプリックス X9 ドライバーはヘッドだけでなく、シャフトでもボール初速を上げてやろうとする意志が感じられる。長尺ではなく普通の長さのドライバーが好きなゴルファーと相性が良く、腕に覚えがあるゴルファーならば、さらなる飛距離アップを狙えるドライバーである。

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つるや
発売日:2014/03 参考価格: 54,000円