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ショートウッド再ブーム到来?

2014/12/05 09:00
多くのプロが未だに愛用する初代スチールヘッド。いまどきのユーティリティよりヘッドは小さく感じる

国内男子ツアー「カシオワールドオープン」最終日、4位タイで出た片山晋呉が逆転で今季初優勝、ツアー通算28勝目を飾った。片山といえば、アマチュアのお手本となるクラブセッティングで有名。以前彼がキャロウェイ初代スチールヘッドの7W、9Wを使ったことでショートウッドブームが起こった。

そのショートウッド、今年に入り使用するツアープロが目立ってきた。女子ツアーでショートウッドを使うプロはめずらしくないが、ロフト25度前後の11Wを入れているプロが増えているのだ。その中でもキャロウェイ X2 HOT フェアウェイウッドは、上田桃子大江香織が愛用。また北田瑠衣は、ダンロップ ゼクシオ エイト フェアウェイウッドの9Wをメンズとレディースモデル、1本ずつ入れている。実はレディースモデルは、同じ番手でもロフト角が多く設定されていて、9Wでも26度(男性用11W相当のロフト角)となっているからだ。シニアツアーでも、再びショートウッド使用者が増えていて、室田淳尾崎直道真板潔羽川豊が7Wまで入れている。さすがに男子ツアーは少ないか?と思いきや、冨山聡井上信は7W、星野英正は9Wまで入れているのだ。

一時期ユーティリティを使っていたプロが、どうしてショートウッドに回帰しているのだろうか? 要因のひとつはボールの進化だろう。ドライバーなどの高ヘッドスピード領域では低スピン、ウェッジなどの低ヘッドスピードでは高スピンを狙っているボールが増えた。ユーティリティは中間よりやや高ヘッドスピード領域。ハードヒッターを除くとボールが止まりにくくなってきているのだ。加えてツアーのセッティングが年々厳しくなり、高速で硬いグリーンでも止まるクラブが求められる。ユーティリティより重心深度の深いショートウッドは、ボールを楽に上げられるのでグリーンで止まりやすい。そんな特性が見直されたのではないかと考えられる。

我々アマチュアも、ボールの進化と高速グリーンを売りにしたコースが増えてきていることを考えると、もう一度ショートウッドを見直してみるのも悪くない。中古ショップの特価クラブが入っているキャディバッグを覗くと、名器と呼ばれるショートウッドが破格の値段で販売している。いまから寒さが増し、グリーンも速くなる、自分好みの中古ショートウッドを探してみては如何だろう。