新品では手に入らない！イ・ボミの大切なパター
今、国内女子ツアーで絶好調なのはイ・ボミだろう。「アース・モンダミンカップ」で今季2勝目を上げ、賞金ランキングでもトップに立った。飛距離が出て曲がらないドライバー、正確なアイアンショット。安定したアプローチにパターと、隙を全く感じさせない。平均ストロークは60台と、その強さと安定度は圧倒的だ。
彼女の使っているパターは『オデッセイ ホワイト・ライズ iX #1SH』。オデッセイのホワイト・ライズiXシリーズは2012年に発売され、すでに生産を終了している。イ・ボミの活躍により人気急上昇したわけだが、新品では手に入らないこともあり、希少価値が高くなっている。オークションサイトでは35,000円から、場合によっては7万円以上の価格がついている場合もある。
当然、中古ショップでも激レア商品になっており、新品時の定価27,000円（税込み）を軽く超えて取引されるようになっている。欲しくても、中古ショップで見つけるのは至難の技だろう。
これに似た現象が以前にもあった。2001年に発売された『オデッセイ トライホット #3』は、発売終了後4年近く経って、横尾要が使いツアー優勝。その後、上田桃子や星野英正が使って活躍、オークションでは10万円以上の値段がついたことがあった。
2010年に『オデッセイ トライホット ♯3 iX パター』という完全復刻版が発売され、この異常な中古価格は収束に向うことになる。同等品が新品で手に入るなら、そちらのほうがいいと思うのは当然だろう。
『オデッセイ ホワイト・ライズ iX #1SH』も『オデッセイ トライホット #3』も、他を圧倒する性能を備えているわけではないが、使用プロが活躍すると、同じものが欲しくなるゴルファー心理を反映してプレミアがついたモデルだ。
イ・ボミの使うパター、復刻されるかはわからないが、ヒット商品が欲しいメーカーも黙ってはいないだろう。イ・ボミはまだまだ活躍しそうだから高値も続くと思われる。“ボミちゃんが大好き！”という人以外は、復刻版を待つぐらいの気持ちで良いかもしれない。