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ツアー優勝に貢献した2001年発売の名器3W 中古の価格は?

2017/05/05 08:00
シャフトはヘッドを貫通して入っているスルーボアなので硬く感じる。迷ったら柔らかめのフレックスを選んで欲しい

「パナソニックオープン」最終日に6打差を逆転し、優勝した久保谷健一。5年ぶりの勝利を遂げた彼のキャディバッグをベテランゴルファーがのぞき込んだら、きっとこう言うだろう。「懐かしい!このスプーン!」

久保谷はアキラプロダクツとクラブ契約をしており、14本のうち12本はアキラのクラブが入っている。パターとスプーンは他社のクラブ。スプーンは、2001年にキャロウェイゴルフが発売した「スティールヘッド・プラス」というモデルだ。

「スティールヘッド・プラス」の前作である「スティールヘッド」は1998年の発売で、谷口徹が昨年まで、5Wにフジクラの「スピーダー660TR」という懐かしいシャフトを刺して使用していた。

久保谷はアルディラ社の「ALDALITE」を刺しており、ヘッドもシャフトもこだわりの年代物で「壊れるまで使う」そうだ。「スティールヘッド・プラス」は低重心で、低スピン弾道を打ちやすく、最近のフェアウェイウッドと遜色のない飛距離が出せる。しかしヘッドは「これ、ユーティリティ?」と感じるくらい小さいので、飛距離が出せるスイートエリアは、イマドキのクラブと比べるとお世辞にも広いとは言えないだろう。

ツアープロにとっても最新モデルの飛距離や寛容性は魅力的だが、自分とともに戦ってきたクラブへの信頼感は何にも代えがたい。当たり前の話だが、経験から得られる安心感は、最新モデルにはないものだからだ。

この「スティールヘッド・プラス」だが、中古ショップでは5000円弱で手に入る。発売から16年も経っているのにしっかり値段がついているのは、名器の証しなのだろう。