クラブ試打 三者三様

ゼクシオ イレブン アイアンを西川みさとが試打「エックスより難しく感じる」

2020/03/03 05:00

ダンロップ「ゼクシオ イレブン アイアン」の評価は!?

ゼクシオシリーズ11代目となる「ゼクシオ イレブン アイアン(以下イレブン)」をピックアップ。新開発された「TWIN GROOVE(ツイングルーブ)」と呼ばれる、従来の約2倍の深さとなったヘッド内部の溝によって反発性能を高めたとのことだが、果たしてその評価は…!? 「ゼクシオ エックス アイアン(以下エックス)」と比べつつ、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「意外や意外、つかまりきらない…」

―率直な印象は?
「“ゼクシオはやさしい”というイメージのまま、素直に振ってみるとちょっとボールがつかまらない印象をもちました。フェース面が横に(ヒールからトウ先まで)長いせいか、自分でつかまえる意識を持っていかないと、つかまりきらないアイアンなのかなと思いました」

―「エックス」と比べてどう?
「比較する対象にならないくらい、タイプの異なる両者という感じがします。個人的には『エックス』くらい、小ぶりのヘッドサイズのほうが好みなので、それと比べると大きくて、ちょっとタイミングが合わなかったです」

見た目の構えやすさは感じるものの…

―やさしいはやさしい?
「ウーン…、そうですね。見た目の顔はやさしいのですが、試打した全体的な印象では難しく感じられました。打感もちょっと硬めで球離れが早すぎる感じがして、自分には少し合わなかったです…」

―意外と難しい?
「フェースの反発が強すぎるというか、球の食いつき感が前作『ゼクシオ テン アイアン』の時よりも減っていて、球離れが早くなった印象です。スピン量も少なめで、私くらいのHSの遅さではシビアなのでは…という感想をもちました」

左が「イレブン」右が「エックス」。「イレブン」のほうが横幅が長い

―HS的には『イレブン』のほうが合っているような…?
「そうなんですけどね、私は逆でした。アスリート寄りとされている『エックス』のほうが食いつき感があって、ちょうどイイ。若干、打感が硬めだけどやわらかさもあって、弾道も高く上がってくれるので、やさしい印象。一方の『イレブン』は打感が硬く、やわらかさが少し足りないように感じました」

「HSはある程度必要だと思う」と西川

―どのような人向き?
「難しいですね…、どのような人に合うのだろう? 弾道が高くないので高さで止めるモデルでもないと思いますので、シビアだけどアスリート向きではないです。私よりもう少しHSが速い人(H40m/s前後)で、とにかく飛距離を求める人向けという感じでしょうか」

オール平均点… 【総合評価3.0点】

【飛距離】3.0
【打 感】3.0
【寛容性】3.0
【操作性】3.0
【構えやすさ】3.0

・ロフト角:28度(7I)
・使用シャフト:ゼクシオ MP1100 カーボン/硬さS
・使用ボール:ロッテ葛西ゴルフの専用レンジボール(ツーピース)

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ロッテ葛西ゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

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ダンロップ
発売日:2019/12/07 参考価格: 132,000円