クラブ試打 三者三様

ゼクシオ イレブン FWを西川みさとが試打「やさしく感じられなかった…」

2020/03/24 05:00

ダンロップ「ゼクシオ イレブン フェアウェイウッド」の評価は!?

「ゼクシオ」シリーズ11代目のフェアウェイウッド(FW)は、ドライバーやアイアンと同じく、「ゼクシオ イレブン FW(以下イレブン)」「ゼクシオ エックス FW(以下エックス)」の2枚看板となっている。今回は歴代モデルを踏襲した“正統進化”と呼ばれる「イレブン」をピックアップ。兄弟モデル「エックス」と比較しながら、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「『ゼクシオ』シリーズの印象が変わりました…」

―率直な印象は?
「少しボールが上がりにくく、シビアな印象をもちました。なぜでしょうか? 私の勝手なイメージでは、『ゼクシオ』シリーズはもう少し簡単にボールが上がってくれる印象でいたのですが、それほど楽に上げることができませんでした…」

―イメージとは異なる?
「そうですね。なぜか、理由は分からないのですが…。少しインパクト時の球離れが早い気がする点が、主な原因かもしれません。もう少しフェースに食いついてくれたほうが、ボールを上げられるように感じました」

安心感のある見た目。ネイビーの配色が投影面積を実際より広く見せている

―以前のゼクシオよりやさしさが無い…?
「ウーン、無いのでしょうか…? (この日の試打結果だけでは)私もハッキリとしたことは言い切れないです。ただ、確かに『わぁ、やさしい』と素直に感じることはできなかったので、これまでのやさしい印象と少し違う部分があるのかもしれません」

―「エックス」と比べてどう?
「『エックス』のほうが構えた時の見た目から、ややフェース後方に丸みを感じられる分、ボールを拾って打てそうなイメージが湧きました。ボールを下からやさしく上げやすい印象がもてました。ヘッドサイズも大きすぎず、操作のしやすさを実感できた点で、『イレブン』よりも素直にヘッドを動かすことができた気がします」

重心の低さにより、据わりの良さを感じることができる

―(3番ウッドだけで考えると)どちらがおすすめ?
「HS30台の人におすすめするなら、『エックス』のほうを推したいです。『イレブン』は5番ウッドからでないと、シビアな印象をもちました」

やや弾道の低さを気にしていた西川

―どのような人向き?
「結構HSの速い男性でも扱えるように思います。速い人が打ち込んでも、スピン量が多すぎて吹け上がってしまう心配が無さそうです。逆に私のようなHSがあまり速くない(平均35~36m/s)人には、厳しいモデルなのかもしれません」

(※編注)ゼクシオシリーズには今回試打した「イレブン」「エックス」のほかに、ヘッドやフェース厚、シャフトなどを女性ゴルファー専用で設計したレディスもラインアップされており、次の想定ヘッドスピードとなっています。
R:~39m/s、 A:~37m/s、 L:~35m/s

4項目3.5点のやや辛口… 【総合評価3.6点】

【飛距離】3.5
【打 感】3.5
【寛容性】3.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】3.5

・ロフト角:15度(3W)
・使用シャフト:ゼクシオ MP1100 カーボン/硬さSR
・使用ボール:ロッテ葛西ゴルフの専用レンジボール(ツーピース)

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ロッテ葛西ゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

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