クラブ試打 三者三様

SIM MAX ドライバーを万振りマンが試打「空力効果でHSが加速」

2020/04/25 05:00

テーラーメイド「SIM MAX ドライバー」の評価は!?

2月の発売以来、注目を集め続ける「SIM MAX ドライバー」。松山英樹がことしに入り数試合で投入したことで更に話題が沸騰し、ユーザーの口コミでも「曲がらない」「飛ぶ」と評判だ。果たしてその実力は本物か!? ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンは、どのような評価をくだすのか!?

「この扱いやすさは正直ヤバい…」

―率直な印象は?
「ヘッドの効き方はそれほど重すぎず適度な感触で、ロフト角が10.5度もあるのに、それほど高すぎる印象はなく、適度な弾道でした。飛距離に関しても、かなり満足のいく結果(平均293.1yd)でしたし、扱いやすさと飛距離性能は正直“ヤバい”のひと言です(笑)。今後、年齢を重ねて腕力が低下しても、ずっと使えていけるような。私の中で、ここまで高い評価はないというほどです」

左「SIM」右「MAX」。2モデルの違いについて言及する万振りマン

―HS50台なら「SIM ドライバー(以下SIM)」のほうが合う気がするのですが…?
「たぶんこのシリーズは、HSだけで『SIM』と『MAX』のどちらが良いか、判別できない要素が詰まっているのだと思います。『SIM』がアスリート向けで、『MAX』がアベレージ向け といったカテゴリー分類ができない。実際に試打した印象でも、『MAX』のほうが空力効果を感じられましたし、HSの数字も出ていました(『MAX』平均53.4m/s、『SIM』平均52.7m/s)」

「イナーシャ ジェネレーター」の空力効果がHSアップを助けた模様

―「SIM」は重いと言っていましたが?
「重いですね。長さが45インチでも重く感じられたので、もう少しシャフトを短くして使いたいと思いました。その点でいうと、現状の長さのまま、重さを感じずに強い球を打てるのが『MAX』。『SIM』に比べてバランスが軽い。ただ、他メーカーのモデルと比べれば、標準的な軽さだと言えます

バランスの違いが構えやすさにも影響しているというが…

―構えやすさの違いは?
「構えやすさは同じで、見た目は変わりません。ですが、振り抜きで軽く感じられることで、『MAX』のほうが飛距離につながる良いイメージが湧いてきます。見た目の印象は同じなのに、打感のイメージから、視覚からの情報も良い印象がもてる。人間の感覚って不思議です(笑)」

「弾き感の強さよりも球を押せるイメージがある」と万振りマン

―イメージが湧くとはつかまるということ?
「いいえ。厳密にいうと、つかまりはそれほど良くないのですが、その分、左へ曲がる心配がない。最近のやさしいクラブはつかまりが良すぎて、フックが出やすいタイプが多いですが、『MAX』はそれがないので計算がしやすいです。真っすぐドーンと、テーラーメイドらしい強い棒球が出てくれる。曲がる心配をせず飛ばしに専念できるという点で、飛ばせるイメージが湧くのです」

適度な高さの強いドローボールを連発していた…

―どのような人向き?
「女性からお年寄りまで、どのような人でも使っていけるモデルではないかと思います。HSが対象の目安にならない点を考えると、はっきりこういう人が向いているということが言えない。万人向けとは思いますが、実際に向いている、向いていないは、打ってみないと分からない…。ですから、項目別(「飛距離」「操作性」など)でココが秀逸というモデルではない分、高評価をあげたいのに評価軸の数値で表せない(平均評価4.1点)。そこがモドかしいです…(涙)」

超高評価だが点数に反映されず… 【総合評価4.1点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:TENSEI ブルー TM50/硬さS
・使用ボール:昭和の森ゴルフ ドライビングレンジ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、昭和の森ゴルフ ドライビングレンジ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

テーラーメイド
発売日:2020/02/07 参考価格: 80,300円