クラブ試打 三者三様

ボーケイ SM8 ウェッジを西川みさとが試打「『SM7』より大きく見える」

2020/07/21 05:00

タイトリスト「ボーケイ SM8 ウェッジ」の評価は!?

男女を問わず国内外のツアーで高い使用率を誇る「ボーケイ SM(スピンミルド)」シリーズ。最新作「ボーケイ SM8 ウェッジ」は、重心の高さを変えないまま前方へ押し出して浅重心化させ、慣性モーメントを高めつつ打感をソリッドにしたという。そんな進化を続ける超人気モデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「強いて言えば重さが気になる…」

※目標80ydを狙った平均弾道/ロフト角52度

―率直な印象は?
「振りやすくて、構えやすく、すべてにおいて高評価でした。強いて言えば、私には少しヘッドが重いかな(ロフト角52度:総重量 約444g)という点でしょうか。打感などのフィーリングも、ボールの飛び方もすべてイメージ通りで、かなり私のスイングにマッチしていたと思いました」

「すべてのゴルファーに向けたウェッジ」という点を強調しているタイトリスト

―「ボーケイ」は元々どういう印象?
「『ボーケイ』シリーズは多くの女子プロゴルファーも使用していますし、アスリート派の人なら女性でも扱えるモデルという印象です。ただ、やはり私には少しヘッドが重いのが気になるので、HS30m/s台の人には、シャフトの種類を考えて選ぶべきだと思います(今回試打した「NSプロ 950GH neo」:約98g)」

ロフト角ごとに重心設計を最適化した「プログレッシブCG」がより進化

―シビアな印象はなかった?
「そうですね。やさしいモデルではないですが、それほどものすごく難しい印象はなかったです。抜けの良さも感じられ、振っていて気持ちが良いです。幅広い層のゴルファーにマッチするモデルではないかと思います」

左がSM8、右がSM7。並べて比較するとかなり違いが明確

―前作『ボーケイ SM7 ウェッジ』と比べてどう?
「大きな違いは構えた時の安心感です。『SM7』と比べると、ヘッドが大きく見えます。全体的なフォルムは一緒だと思うのですが、『SM8』のほうがやや縦にフェースが長く、スイートエリアが広い印象を受けました。ですが、『SM7』より大きく見えるというだけで、全体的には、プロ仕様のアスリートモデルであることは間違いありません。すごく大きいというわけではないのでご注意ください」

バックフェースのデザインが何となく似ている「ボーケイ フォージド」

―同シリーズ「ボーケイ フォージド ウェッジ」と比べてどう?
「実は『フォージド』を前回試打して、気に入って購入してしまいました(笑)。『SM8』と比べてややヘッドは軽いように感じます。軽い分だけ操作性が良いと言いますか、扱いやすさを感じることはできます。ただ、両モデルとも同じくらいスピンが効きます。一般的に力のある男性なら、『SM8』で十分扱えると思います」

珍しく一球目から「抜けが良い!」と絶賛していた西川

―どのような人向き?
ずばりアスリート系ゴルファー。ある程度HSがないと、私のようにキツく感じてしまうかもしれません。最低でも、40m/s以上は欲しいです。ただ、ウェッジを自分で操作できるという人であれば、HSは関係なく、選んでみても良いかと思います」

バランスの良い高評価【総合評価4.2点】

【スピン性能】4.5
【打 感】4.0
【抜け感】4.5
【バンカー対応力】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:52度 バウンス角:12度 Fグラインド
・ロフト角:56度 バウンス角:10度 Sグラインド
・使用シャフト:NSプロ 950GH neo(硬さS)
・使用ボール:千代田ゴルフセンター専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、千代田ゴルフセンター

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

タイトリスト
発売日:2020/03/06 参考価格: 26,400円