ラズルダズル CS-05Wを筒康博が試打「誰も嫌わない設計」
ラズルダズル「CS-05W ウェッジ」の評価は!?
2015年に誕生したパーツブランド「ラズルダズル(RAZZLE DAZZLE)」。幅広ソールとハイバウンス、そしてソールのトウ側が削ぎ落とされた“CLAWING=かぎ爪”形状が、特徴的なウェッジの雄として、すでに多くのファンを獲得している。そんな新興メーカーの最新作「CS-05W ウェッジ」を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。変幻自在に球を操るクラブフィッター・筒康博の評価は?
「トレンドとこだわりの融合」
―率直な印象は?
「大手メーカーの名器のオマージュというわけではないですが、設計者の方がしっかりその要素を取り入れて造ったという部分を強く感じました。ウェッジの形状にも、ドライバーやアイアンのようにトレンドがあり、時代に応じて変化しています。そんな現代のトレンドを取り入れつつ、ラズルらしさと融合させて造ったのではないかと思いました」
―ラズルらしさとは…?
「フェース裏に入った筋状の凹みに象徴されていると言えます。この部分のそぎ落としによって生まれた余剰重量により、全体をやや高重心にすることで、通常デザインよりも操作性のある構造に仕上がっています」
―打感の印象は?
「打感はものすごくやわらかく、ノンメッキのような感触です。実際にメッキ加工は施されていますが、インパクトの感触をそのままダイレクトに感じることができるやわらかさ。バックフェースの肉厚を、常に感じながら打つことができます。通常は薄い当たりをしてしまうと、嫌な響きが手に伝わったり、いつもより高い音が聞こえてしまったりするのですが、そういうところが全くありませんでした」
―そもそもどのような特性?
「エッジを立たせているというよりは、誰もが嫌と言わない設計で、ストライクゾーンの広さを感じます。ある状況に特化した性能を持つモデルのほうが好きという人もいますが、『CS-05W』はあえてオーソドックスな形状で、フェースを開いても閉じても、何でもできる万能型。多くのゴルファーに受け入れられる特性を持っています」
―ソールの抜け感は?
「抜け感の良し悪しは、バウンスの大きさの好みによりますが、私は少なめのほうが好みで、この『CS-05W』はイメージ通り振り抜けます(表示上は、ロフト52度で13度/56度で15度)。しかもバウンス角が少ない割にソール幅は広めで、地面を弾きすぎたり、リーディングエッジ(フェース下部の刃)が引っかかることなく、安心して地面を滑ってくれました」
―どのような人向き?
「コンパクトなアイアンを使っていて、クラブを選ぶ際に打感を重視している人。常にツアーボールを使用していて、弾道の高さをクラブではなく自ら打ち分けたい人に向いていると思います。特にウェッジは、ボールをコントロールするイメージが大事なので、見た目で選んで良し。バックフェースや、アドレスした際の印象が好みであれば、購入して良いと思います」
高評価!3項目で4.5点【総合評価4.3点】
【スピン性能】4.5
【打 感】4.5
【抜け感】4.5
【バンカー対応力】4.0
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:52度、56度
・シャフト:NSプロ モーダス3 ウェッジ115
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター
■ 筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール
プロコーチ、クラフトマン、フィッターとしてプロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイスを経験。江東区・インドアゴルフKz亀戸内「ユニバーサルゴルフ スタジオ」トッププロファイラーを務める。