ハイ・トウ ロウ ウェッジを万振りマンが試打「2度立ったロフト推奨」
テーラーメイド「ハイ・トウ ロウ ウェッジ」の評価は!?
ダスティン・ジョンソン、ロリー・マキロイ、ジョン・ラームらが使用したテーラーメイド「ハイ・トウ(HI-TOE) ウェッジ」に、「ZTP-RAW」と呼ばれる既存モデルの溝より深く鋭いグルーブを搭載した「ハイ・トウ ロウ ウェッジ」。同社が誇る新たなスピン性能を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?
「JAWSに匹敵する食いつき感」
―率直な印象は?
「打感が非常にやわらかく、ボールがフェース面に食いつき、クラブの性能でスピンをかけてくれる感じがすごく強いです。全体的にはヘッドが効いているため、低弾道でキュキュッと鋭く止めるという感じではなく、高さを出しながらバックスピンも計算に入れて、コントロールできるタイプといったウェッジです」
―スピン性能は相当高い?
「はい、以前試打したキャロウェイ『JAWS ウェッジ』のような、フェースにボールが食いついて離さないといった印象です。フェース面のざらついた溝や細かいミーリングを見ると、スピン性能の高さもうなずけます。スコアラインがノンメッキという仕上げも大きく影響していると思います。ただ、逆に錆びる心配のほうが気になる性分の私にとっては、それ以外の部分がメッキ加工してあるという点のほうが、魅力的に映りました(笑)」
―フルフェーススコアライン(全面溝)の効果は?
「正直に言うと、通常タイプに慣れている身からすると、すごく違和感は覚えます。フェース中央で操作する印象よりも、ヘッド全体で動かす感覚。ただ、どこに当たってもスピンが入ってくれる安心感は湧くので、ゴルフを始めたばかりの人や、これまでの感覚を捨てて改めてトライしたい人には向いている性能に感じました」
―他社モデルと比べてどう?
「飛距離がイメージしている数字より伸びない点が気になります。クラブ全体の重さ(総重量:約468g/ロフト角52度、シャフト「ダイナミックゴールド」)があり、ヘッドも効いている感じがするので、いつも通りのスイングを促す設計になっていると思うのですが、想像以上にスピンがかかり過ぎて前に飛ばない。ボールが食いついている分、他社モデルと比べてボール離れが遅いことが要因なのかなと思います」
―ロフト角は立っているものを購入するべき?
「そうですね。50度でいつもの52度、54度で56度、56度で58度の距離感と同じくらいの印象を受けました。2度刻み(50、52、54、56、58、60、62度)のラインアップを考えると、目当てのロフト角を購入する際、2度立っているモデルをそれぞれおすすめします」
―どのような人向き?
「比較的に高さが出るモデルなので、HSが速いと吹け上がってしまう危険性が高いです。弾道はやや抑えめに、低い球で狙っていける人向き。そのように考えると、玄人好みのウェッジと言えるでしょう。クラブ自体が重めに設定されているので、ある程度パワーのある人に限られるとなると、やはりツアーモデル=上級者向きかなと思います」
納得のスピン性能◎満点!【総合評価4.3点】
【飛距離】5.0
【打 感】4.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:50度、54度、56度(※いずれもスタンダードバウンス)
・シャフト:ダイナミックゴールド S200
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター
■ 万振りマン プロフィール
登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。