クラブ試打 三者三様

TENSEI プロ ホワイト 1Kを万振りマンが試打「他の色よりニュートラル」

2021/07/03 05:00

三菱ケミカル「TENSEI プロ ホワイト 1K」の評価は!?

三菱ケミカルの逆輸入モデルとして人気の高い「TENSEI」シリーズ。その国内第2弾モデル「TENSEI プロ ホワイト 1K」は、しなやかで効率的に補強を行う新素材「1Kクロス」を採用し、切り返しで深いタメを生みつつ、ストレスなく振り抜けるという。そんな新境地を切り開くシャフトを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「すべてにおいて高水準なシャフト」

吹け上がりが抑えられた理想的なドロー弾道

―率直な印象は?
「すごくクセがなく、すべてにおいて標準以上の高水準モデルだと思います。フルスイングせずに力感なく振っても、平均以上の数値が出る。このままテーラーメイド『SIM2 MAX ドライバー』とのセッティングで、ラウンド用として使用したいです」

新素材「1Kクロス」を配置した手元部は繊維をイメージできるデザイン

―すべてにおいて高水準?
「はい。手元の素材『1Kクロス』の強いしなり感を、切り返しで十分に感じながら、そのまま違和感なくダウンスイングにつなげられます。これほど歯ごたえがあれば、通常はインパクトまでに、タイミングを取るのに苦労するのですが…。走り感よりも粘り感のほうが強いので、粘り系と言えそうですが、その粘りの質が非常に高い。どのようなスイングにも、タイミングを合わせてくれる万能性を感じます」

マトリクス樹脂の組成・構造を最適化するXlink Tech( クロスリンクテック)

―他の「TENSEI」シリーズと比べてどう?
「国内販売第1弾の『TENSEI CK プロ オレンジ』や、『SIM2』シリーズの純正として入っている『ブルー』『シルバー』は、実は意外と難しいイメージでした。シャフトの動きが大きく、打点を合わせることが難しい。それに比べて、『TENSEI プロ ホワイト 1K』は挙動がだいぶ抑えられていて、飛距離性能はそのままにミート率が高い。他のカラーよりも安定感があり、ニュートラルな印象があるため、多くのゴルファーが扱えると思いました」

「1Kシリーズ」を示す「1」と「K」を組み合わせた文字が光る

―「SIM2 MAX」との相性は?
「ヘッド単体を見ても、ミスヒットに強い性能なのですが、組み合わせることで、よりその許容度が高まるように感じます。打点がフェースの芯の近いところに集まり、曲がり幅をギュッと狭めてくれる。試打した結果、平均的にサイドスピン量が少なかったので、ラウンド用として確実に武器になるセッティングだと思いました」

選び抜かれた炭素繊維のポテンシャルを最大限に引き出した同社自信作

―スライサーにもフッカーにも武器になる?
「はい、関係ないと思います。右も左も関係なく、曲がり幅が大きい人に最適。特に『SIM2 MAX』との相性は、直進性の高さを際立たせてくれて、スライスはフェード、フックはドローに変えてくれる印象です。すごく実戦的で、おすすめの組み合わせと言えます」

「とにかく振り心地がいいアベレージ向きシャフト」と万振りマン

―どのような人向き?
「海外モデルというイメージから、ハードな印象を持つと思われますが、予想以上にやさしいモデルに仕上がっています。アスリートゴルファーというより、アベレージゴルファー向き。40m/s台前半の平均的なゴルファーに使ってほしいと思います。特に、手元側『1Kクロス』の部分のしなり感を生かして飛ばしてほしいので、ミスを怖がらず振りきって飛ばしたい人。シャフトの力を借りて、いまよりもっと飛距離を伸ばしたい人向きです」

デザイン以外すべて4.5点【総合評価4.4点】

【走り感】4.5
【粘り感】4.5
【寛容性】4.5
【操作性】4.5
【デザイン】4.0

・使用モデル:TENSEI プロ ホワイト 1K 50(硬さS)
・使用ヘッド:テーラーメイド SIM2 MAX ドライバー(ロフト角10.5度)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

三菱ケミカル
発売日:2021/03/19 参考価格: 55,000円