Carrys Qを万振りマンが試打「金属感が強すぎ」
プロギア「Carrys Q」シリーズの評価は!?
ラフ、傾斜地、フェアウェイバンカーなどの窮地から助ける新発想のクラブとして、2018年に登場したプロギア「Q」シリーズ。2代目「Carrys Q(キャリーズ キュー)」はフェアウェイからやさしく打てるクラブとして加わり、4種類のロフト角が用意された。とにかく上がる、低重心ヘッドでキャリーが出るというコンセプトの新シリーズを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?
「高弾道で事故が少ない」
―率直な印象は?
「コンセプトが面白く、個性的なシリーズだと思います。低重心設計になっているので楽に高い球が出て、事故が少ないタイプ。フェースのどこに当たっても高い球が出てくれるので、ダフリに強い設計という印象を受けました」
―ミスヒットに強い?
「そうですね。初代の『Q』シリーズと同じように、打ちやすさに特化していて、『Q3+』『Q3』はロフト角の小さいフェアウェイウッドなのに、高さが出る。一発の飛び能力はあまり感じませんでしたが、トータルでラウンドのミスを減らしてくれるクラブだと思います。このままキャディバッグに入れて、いろいろ遊べるシリーズという印象です」
―気になる点は?
「ヘッドの金属感がものすごくあり、弾きがいいというか、弾きしかないという感想が正直なところ。打感があまりに硬すぎて、つい普段使っているクラブと比べて違和感を覚えます。好みの違いとは思いますが、打っている最中にカーボンのやわらかさが欲しいなと思いました。弾道の良し悪しより、打感の硬さがどうしても気になってしまいます」
―弾道は理想的?
「はい。スピン量は適度で、弾道の高さもちょうどよく、打感の硬さを考えずに結果だけ見れば、理想的です。あとは純正シャフトが、少ししなり量が多すぎるので、もう少ししっかりしたカスタムモデルを付けて試してみたいと思いました。フレックス表示はないのですが、振った印象では、一般的なフレックスSよりも確実にやわらかく感じます」
―他に気になる点は?
「フェース角がやや被っている点です。地面にポンと置いただけで、左を向いてしまう構造。ただ、【構えやすさ】の評価を4.5点(5点満点中)にしたのは、アドレスする際はソールせずに、宙に浮かせてアライメントを取ればいいだけのこと。クラウンの形状自体はターゲットに合わせやすいので、少し手間ではありますが、ソールをしない打ち方を推奨します」
―どのような人向き?
「フェアウェイウッドやユーティリティで打点が安定しない人。ミスヒットに強いモデルなので、芝の上から打つ長めのクラブに苦手意識がある人は、一度試してほしいと思います。フェースのどこに当たっても高い球が出るので、特に弾道が低くて悩んでいる人に適したモデルと言えるでしょう」
気になる点はあるものの評価は上々【総合評価4.1点】
【飛距離】4.5
【打 感】3.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.5
・ロフト角:16.5度(Q3+)、19度(Q3)、20度(Q4)、24度(Q5)
・シャフト:オリジナル レギュラー(硬さ表示なし)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター
■ 万振りマン プロフィール
登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。