スリクソン ZX4 アイアンを西川みさとが試打「飛び姿が満点」
ダンロップ「スリクソン ZX4 アイアン」の評価は!?
住友ゴム工業(ダンロップ)の「スリクソン ZX」シリーズに、「スリクソン ZX4 アイアン」がことし3月に追加された。定評のあった同社アイアン型ユーティリティの性能を、アイアンセットに盛り込んだ中空構造モデル。飛距離性能と寛容性をあわせ持ち、見た目も精悍な中空アイアンをヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「実際のコースで試してみたい」
―率直な印象は?
「高さが出ていて、とても飛んでいる印象を受けます。練習場での評価は、文句なく満点です。ただ、飛び系アイアン全般的に言えることですが、レンジではなく、実際のコースで打ってみたいというのが本音です」
―コースで打ってみたい理由は?
「実際にグリーンオンしたときに、どのような止まり方をするのか実際に見てみたい。練習場で打つだけでは飛距離性能しか分からないので、スピンのかかり具合や、距離感のイメージに合うかどうかなど、もう少し踏み込んだ評価をするにはレンジだけでは難しい…。それによって、また評価が分かれると思います」
―飛距離性能は満点?
「そうですね。一般的な飛び系アイアンの弾道よりも、大人しく飛んでいる感じが好印象を受けました。飛び系というと、もっと分かりやすくガンガンぶっ飛ぶ感じだと思うのですが、この『ZX4』はある程度飛距離を計算できて、しかもボールの飛び姿が美しい。何yd転がってしまうの? という不安を抱くことなく、イメージ通りの感覚を保ちながら、しかも飛ばせている感じがあったので、【飛距離】評価を5点満点とさせていただきました」
―4番アイアンを試した感想は?
「HS30m/s台の私には、6番までで十分ですね(苦笑)。正直、4番を持ったのは数十年ぶりという感じ。特にここまで飛ばせるモデルであれば、実際のラウンドでは必要ない気がします。HS40m/s前後の男性ゴルファーで、ロングアイアンを苦手としている人であれば、4番を入れるのはアリだと思います」
―ユーティリティよりもおすすめ?
「アイアンが得意な人にはおすすめです。私が知っている限り、アイアンが得意なゴルファーは、つかまりのいいユーティリティは、逆に引っかけてしまうイメージがあり、苦手という人は多いようです。ショートやミドルアイアンの流れでセッティングしたいのであれば、ユーティリティより4番アイアンを推奨します」
―どのような人向き?
「アイアンに限らず、飛距離に悩んでいる人。コースでは、ウッドだけではなくアイアンでも、ある程度は飛ばせるとマネジメントが楽になるので、そういうメリットを感じたい人に購入してもらいたいです。『スリクソン』シリーズというプロ仕様の雰囲気も味わえるので、やさしく飛ばせる&アスリート気分で扱えるという点でも、ひとつの魅力だと感じます」
西川初の飛距離で満点!【総合評価4.3点】
【飛距離】5.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:28.5度(7I)、21度(4I)
・シャフト:ディアマナ ZX for IRON(硬さR)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター
■ 西川みさと プロフィール
1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保・古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。