スリクソン ZX4 アイアンを万振りマンが試打「ビシッとは狙えない」
ダンロップ「スリクソン ZX4 アイアン」の評価は!?
住友ゴム工業(ダンロップ)の「スリクソン ZX」シリーズに、「スリクソン ZX4 アイアン」がことし3月に追加された。定評のあった同社アイアン型ユーティリティの性能を、アイアンセットに盛り込んだ中空構造モデル。飛距離性能と寛容性をあわせ持ち、見た目も精悍な中空アイアンをヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?
「あえて言えば初級者向きスリクソン」
―率直な印象は?
「構えて上から見たときのイメージよりもソールが厚く、振り抜きがいいので、ヘッドが大型であるにもかかわらず、操作性が高いことに驚きました。ただ、これまでのツアーモデル『スリクソン』のイメージからすると、予想していたより初級者向けと言いますか、スピンコントロールしていくタイプではない印象です」
―初級者向き…?
「はい。想像していたよりも高さはかなり出ていたので、上から攻めるアイアンです。相当な低重心に作られていて、バックスピン量も比較的、多めに入っていました(平均6026rpm ※7Iのみ)。今回の結果を見ると、スピンを抑えて中弾道で狙うモデルではありません」
―7番でピンを正確に狙うには少し役不足?
「ヘッドが大きくてミスヒットに強く、やさしい部分が最大のメリットなので、ピンをデッドに狙う場面でも、ややアバウトになってしまうのは確かです。ボールは打ち込まず、オートマチックに振ったほうがいいので、若干サイドスピンが多めに入る。ビシッと狙いを定めるよりも、グリーンの幅に乗ってくれればいいぐらいの感覚のほうが、うまくいくケースが多かったように思います」
―打感の印象は?
「打感は硬ずぎず、やわらかすぎず…。そこが中空アイアンの魅力ではあると思うのですが、私には少しはっきりしない印象を受けました。芯に当たっているのに、キタッという当たりが少なかった。クラブのコンセプトとしても、打感よりは安心感を求めたタイプだと思うので、ミスヒットでグリーンを外したり、飛距離ロスに悩んでいる人に向いているのではないでしょうか」
―アイアン型のユーティリティに近い?
「そうですね。アイアンというよりもユーティリティに近い印象です。方向性や打感より、遠くに高く飛ばせる性能を重視したモデル。ただ、実際にはコースの形状によって、高さで攻めたいときも多分にあるので、広いエリアで狙っていくマネジメントを考えれば、実戦で役に立つアイアンです」
―どのような人向き?
「HSにすると、40~44m/sのアベレージゴルファー向き。中でも常にオートマチックに振って、高さでグリーンに乗せたい人は、5番からPWまでのセットを使っていいと思います。マッスルバックアイアンを使用しているようなアスリートゴルファーには、4番か5番のロングアイアンのみを、単品でキャディバッグに入れても面白いでしょう」
気になる部分はあるものの全項目4点以上【総合評価4.2点】
【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.5
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:28.5度(7I)、21度(4I)
・シャフト:7I/NSプロ 950GH neo、4I/ディアマナ ZX for IRON(どちらも硬さS)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター
■ 万振りマン プロフィール
登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。