フォーティーン PC-3 アイアンを万振りマンが試打「エンジョイ向けの本格派」
フォーティーン「PC-3 アイアン」の評価は!?
やさしさを求めるアベレージゴルファーに向けて発売されたフォーティーン「PC-3 アイアン」。バックフェースがポケット型のキャビティ構造になっており、純正シャフトは重量帯の異なる3種類のカーボンモデルがラインアップされている。そんな特徴的なアイアンを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?
「狙った場所の幅に収めてくれる性能」
―率直な印象は?
「40g台(FT-40i)から60g台(FT-60i)までのシャフトを試したのですが、ヘッドを含めて全体的に軽さがある分、当たり負け感がありました。きれいに振り抜けたのは60iでしたが、それでも全体重をクラブに乗せてしっかり叩かないと、思い通りにボールを飛ばせない印象でした」
―全体重を乗せて叩く…?
「はい。体重をかけて振ることで、シャフトのしなりに頼らず、強引にパワーでもっていければ、当たり負けせず振り抜けます。HS50m/sで叩いて打つと、単に軽いだけのシャフトはつかまり切らず、右に大きく曲がってしまうのですが、この『PC-3』はボールが許容範囲内に飛んでくれます。特性上サイドスピンがかかりにくく、多少のミスでも曲がり幅が少ないのだと思います。狙い通りにビシッとはいかないまでも、ミスを軽減して、狙った場所の幅に収めてくれる性能を感じました」
―大きなミスになりにくい?
「そうですね。高さは出ていたし、結果的に真っすぐ飛んでいたので、大きなミスにはなりにくいです。しかし、シャフトのしなり量が大きく、縦距離がバラバラになってしまいます。コースで距離を定めて狙っていくには、少し難しい印象を受けました」
―シャフトがやわらかすぎ?
「シャフトがやわらかいのか、トルクが弱いのか、狙った方向にボールを運んでくれる感じは少なかったです。選ぶとすれば60iになると思いますが、それでも頼りなさは否めない…。ですが、これも単に私のHSに合わなかっただけで、振り心地やしなる量のバランス、ヘッドの特性には、完成度の高さを感じることができました」
―見た目の印象は?
「ポケットキャビティ構造なので、サイズ感は大きいものの、シルエット自体は美しさを感じさせる本格派です。操作性もある程度イメージさせてくれる形状で、アライメントが取りやすい。エンジョイゴルファー向きで、ゴルフを楽しむために作られたモデルではありますが、アスリートゴルファーも納得できる見た目と性能を持ち合わせています。黒シャフトのカラーリングで、構えたときにヘッドに集中しやすい部分も含めて、見た目はとても好印象に映りました」
―どのような人向き?
「FT-40i、50iの組み合わせでは、女性やシニア層のパワーに自信のないゴルファー向きです。一番気になったのは、やはり縦距離のバラつきという部分。アスリート志向の方にはおすすめできないですが、60iで曲げない安心感を得て、気軽に回るだけなら最適と言えます。スコアをまとめることを重視するのであれば、アリかなといったところです」
打感3.5点△も全体的には高評価【総合評価4.0点】
【飛距離】4.0
【打 感】3.5
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:30度(7I)
・シャフト:FT-40i/50i/60i(すべてワンフレックス)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター
■ 万振りマン プロフィール
登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。