クラブ試打 三者三様

エピック MAX FAST ドライバーを西川みさとが試打「高すぎてやや飛距離ロス」

2021/08/24 05:00

キャロウェイ「エピック MAX FAST ドライバー」の評価は!?

その速さが、飛距離を生む”のフレーズで注目を集めるキャロウェイ「エピック MAX FAST」シリーズ。アイアン試打に続き、今回はドライバーをピックアップ。振り抜きの良さでスピードを生む「エピック MAX FAST ドライバー」を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「やさしいことはやさしいが…」

左右の曲がりは少ないものの打ち出し角平均16.3度は高すぎる

―率直な印象は?
「とてもやさしくて、振り抜きやすいドライバーです。つかまりもいいですし、これなら楽にゴルフができる気がします」

AIがデザインした「フラッシュフェースSS21」を採用

―どのあたりが振り抜きやすい?
アイアンと同じフィーリングで、軽さで飛ばすタイプという特性が十分に伝わってきます。唯一アイアンと異なる点は、シャフトの硬さ(フレックス)表示がRではなくSだった点。アイアンよりも長さがあるのでしなりやすく、普段Rを使っている人は、このモデルに限ってはSでも問題ないと思います」

純正「スピーダー エボリューション」は硬さR、SR、Sから選べる

―男性のアベレージゴルファーでも使える?
「そうですねー…。結構ボールが上がりやすいので、平均的なHS40m/s前後のゴルファーでは、ロフト角を検討する必要があるかもしれません。今回試打した10.5度では、エンジョイゴルファーの人でも、ボールが吹け上がってしまう不安が残る気がします。ラインアップに9.5度もあるので、購入の際は検討することをおすすめします」

ロフト角は10.5度の他に9.5と12.0のラインアップがある

―西川さんのHS(平均35~36m/s)なら最適?
「うーん、私でももう少しロフト角が立っていても良いかなと思いました。自分の想像よりも高く上がる印象なので、少し飛距離ロスしているようにも感じます。またつかまり具合も強く、やや抑えて打ってみたくなる感覚がありました。やさしいことはやさしいのですが、高さ&ドローのかかり具合は、ちょっと強すぎる印象です」

他モデルと同じく「ジェイルブレイク AI スピードフレーム」を搭載

―他の「エピック」シリーズと比べてどう?
「『エピック MAX ドライバー』ら3機種と比べて、かなりやさしいモデルに仕上がっている印象です。まったく別モノという感じ。全体的に軽い仕様になっているので、レディスの『エピック MAX FAST ウィメンズ ドライバー』よりは頼りがいがあり、メンズクラブよりもやさしい。その間に位置するモデルなのかなという感じです」

「軽くてつかまりが良すぎることで気になる点も」と西川

―どのような人向き?
「一般的な男性ゴルファーには、やや頼りなく感じてしまう部分があります。速く振れて当たれば飛ぶことを考えると、一発の飛びは得られるかもしれませんが、長く使い続けるなら、ボールが暴れ、安定感がなくなる心配を抱いてしまいます。どちらかと言えば女性ゴルファー向き。レディスクラブでは頼りなく、メンズでは難しいという女性ゴルファーで、HSは私くらいの人。ロフト角を検討しながら購入すると良いでしょう」

飛距離ロスは気になるものの及第点オール4【総合評価4.0点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・シャフト:スピーダー エボリューション for Callaway(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

キャロウェイ
振り抜きの良さで、スピードを生み出し、最新テクノロジーで、EPICな飛びをもたらす
発売日:2021/08/12 参考価格: 84,700円