クラブ試打 三者三様

i59 アイアンを万振りマンが試打「振り抜きで選ぶなら『BP』」

2021/09/18 05:00

ピン「i59 アイアン」の評価は!?

打感、操作性、美しさを兼ね備えた新構造ブレードとして登場したピン「i59 アイアン」。軟鉄鍛造ヘッドの内部に、アルミ材を配した構造「アルミ・コア・インサート」を採用することで、心地良い打感と打音を生み出すという。そんな同社の新技術を結集した自信作を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「誰にでも勧められる万能モデル」

総合的に高評価なものの弾道の高さが気になる模様

―率直な印象は?
「見た目の形状や扱いやすさなど、全てにおいて完成度が高いアイアンだと思います。特に構えたときに上から見たフェースの印象が、スッキリしていて構えやすい。これほどシンプルな形状であれば、ラウンド中も気持ち良く回れそうな気がします」

(左から)i59、iBLADE、ブループリント 同社が誇るマッスルバック3機種を試打

―飛距離性能はどう?
「飛びに特化しているというよりは、形状の印象のまま、操作性を重視したモデルであることは間違いありません。飛距離に費やす性能を球の上げやすさにシフトさせ、やや高さを重視させたモデルに仕上がっています。HSが速いプレーヤーからすると、スピン過多は常に心配の種なので、高さに振った性能が懸念点になりかねないところは不安があります」

各溝の角度と間隔を最適化した「マイクロマックス・グルーヴ」

―打感の印象は?
「打感はやや硬めでした。ヘッド内部が鉄でぎっしり詰まっているというよりも、中空アイアンのような印象が強いフィーリング。インサートのアルミ素材の存在感が出ているせいか、少し弾き感が強い印象を受けました」

前作「iBLADE」のほうがバックフェースの凹みがやや深め

―前作「i BLADE アイアン」との違いは?
「『i BLADE』はシャフトが『NSプロ モーダス3 ツアー105』で『i59』(『―ツアー115』)と違っていたため、ヘッドのバランスが効きすぎているように感じます。『i59』のほうがバランスは抑えめで、HSが速いスイングにも合わせやすいので、自分のスイングに合っていると思いました」

後方やトウ側から見た印象では「ブループリント」と似ている

―「ブループリント アイアン(以下BP)」と比べてどう?
「『BP』のほうがヘッドをより軽く感じることができ、『i59』よりも振り抜きやすかったです。的確にボールをとらえられるのであれば、この軽快さのほうが武器になるように感じます。『i59』は誰にでも扱える整ったモデルで、どんなゴルファーにもおすすめできますが、『BP』は狭いエリアでもイメージ通りに狙っていける精密なショットが楽しめるので、個人的に選びたいモデルです」

「勧めるなら『i59』使うなら『BP』」と万振りマン

―どのような人向き?
「対象ゴルファーをつくらなくても良いと思えるくらい、どんなタイプにもフィットするアイアン。アスリートからエンジョイ派まで、いろいろな人に試してもらいたいです。シュッとした精悍な顔つきが好きだけど、シビアで扱いきれないゴルファー。逆にやさしいアイアンしか使えないけれど、見た目にもこだわりたいゴルファー。双方からコミットできるモデルではないでしょうか」

「BP」が上と言いつつも高評価【総合評価4.3点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:34度(7I)
・シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー115(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

ピン
ブレードの顔して、新構造。
発売日:2021/09/09 参考価格: 231,000円