クラブ試打 三者三様

GLIDE FORGED PRO ウェッジを万振りマンが試打「バウンスが効きすぎ」

2021/09/25 09:19

ピン「GLIDE FORGED PRO ウェッジ」の評価は!?

ピンのウェッジシリーズ「GLIDE(グライド)」から、新たにツアーモデルとして発売された「GLIDE FORGED PRO ウェッジ」。摩擦力が向上する独自の精密加工フェースと、番手別に最適化された削り出し溝の軟鉄鍛造ヘッドで、ショットメーカーに最適な要素が盛り込まれているという。そんな同社が誇る本格派ウェッジを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「もう少しきれいにアジャストしたい」

他2人と同じようにやや左への弾道が多かった(※ロフト角52度 目標100yd想定)

―率直な印象は?
「スイング中にバウンスの存在を強く感じます。オートマチックにボールを拾える感じはあるのですが、希望を言えば、もう少しきれいにアジャストしたい。バウンスの効き具合を抑え、ボールに直接コンタクトできる印象を強めてほしいと思いました」

疎水性の高いハイドロパールクローム仕上げ

―バウンスが効きすぎ?
「はい。バウンスが効いているということは、バンカーやラフからの対応力は十分あるけれど、薄い芝からのアプローチにはちょっと向かない印象。要するに全体的にハイバウンスということです。ロフト角52度で10度の設定なのですが、それ以上にバウンス角の大きさを感じます」

Tグラインドのほうがソールの削り落としが見受けられる

―ローバウンス設定のTグラインドのほうが合う?
「ロフト角58度でいうと、私にはSグラインドよりもTグラインドのほうが合うと思います。Sグラインドがどんなライでも対応できるタイプ、Tグラインドがグリーン周り専用ということですが、実際に打つとソールの印象は全然違いました。購入する前には、必ずどちらの形状が合っているかを確認するべきだと思います」

どちらもロフト角58度 バウンス角はS10度とT6度の違い

―具体的にはどのように違う?
「構えたときに上から見た印象では、ボールに対して少し浮いている感じがあるのがSグラインド。ボールと地面の間に深く入ってくれるイメージが湧くのがTグラインド。どちらを選ぶのかは好みでいいと思いますが、アプローチでダフリの心配が付きまとう人にはSグラインド、ボールと地面の間を薄く刈り取っていける鋭いイメージが欲しい人はTグラインドを、それぞれおすすめします」

ツアープロが要望する心地良い打感を追求した軟鉄鍛造

―打感の印象は?
「打感はそれほど気になる部分でもないですが、若干硬めです。ボールに食い込む感じが少し弱く、弾いている印象が強い。たぶん打感というよりも、バウンスが地面に弾かれている影響が大きいからかもしれません。ただ、もう少しボールがフェースに乗ってくれる時間が長いほうが、イメージが出しやすくコントロールしやすい。時間としてはコンマ数秒の差なのですが、私のような微小なフィーリングの違いを気にするゴルファーは多い気がします」

「意外とプロや上級者だけでなくアベレージ向きかも」と万振りマン

―どのような人向き?
「ロフト角58度以上に関しては、バウンスがあるタイプとないタイプから選べるので、多くのプレーヤーに向いていると思います。プロや上級者向けというよりも、意外に誰でも満足できるウェッジではないかと。比較的ヘッドのバランスが効いているので、パワーのある男性が使うべきとは思いますが、それほどプレーヤーを選ぶモデルではないのかもしれません」

バウンス気になり平均的な評価【総合評価4.0点】

【スピン性能】4.5
【打 感】4.0
【抜け感】3.5
【バンカー対応力】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:52度(バウンス10度/Sグラインド)、58度(バウンス10度/Sグラインド)、58度(バウンス6度/Tグラインド)
・シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー115(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

ピン
新溝で、止まる。操作性に優れたコンパクトなショットメーカー向けウェッジ
発売日:2021/09/09 参考価格: 30,250円