クラブ試打 三者三様

オノフ ドライバー KUROを西川みさとが試打「振っていて気持ちいい」

2021/10/05 05:00

グローブライド「オノフ ドライバー KURO」の評価は!?

ソール3カ所とグリップエンド1カ所に配置された、1~12gの共用ウエイトを駆使して重量調整ができる「オノフ ドライバー KURO」。「クロス バランス テクノロジー」と名付けられた革新的システムによって、飛距離と振りやすさを向上させるという。そんな独自の技術が詰まった新ドライバーを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「AKAとは別のやさしさがある」

やや右には出ているものの本人の中では許容範囲

―率直な印象は?
「『KURO』のもつイメージから、もっと難しい印象を抱いていたのですが、実際には予想以上にしっかり打てました。ソールやグリップエンドのウエイトで、いろいろ調整できそうなメリットもあるので、試しながら配分を合わせていける点で、無限の可能性を感じるドライバーです」

キャッチコピーは『重量初速、重視主義』

―無限の可能性を感じる…?
「はい。ソールとグリップエンドの重量を全て同じウエイトで変更できる点は、とてもシンプルで操作が簡単そうで好印象です。ウエイト調整が面倒な人でも、レンチひとつでいろいろなバランスがつくれる点で、これまでにない可能性を秘めた新しいモデルだなと思います。ただ、他メーカーのグリップには変えられなさそうですが…」

たわみと復元力を生む3本の溝「トリプルパワートレンチ」

―打感の印象は?
「結構やわらかめの打感ですが、決してやわらかすぎず、適度な感触を味わえます。前作はもっと硬かったというか、カチーン!と弾くイメージが強かったのですが、新作はインパクトでボールがフェースに食いつくほどのやわらかさがある分、ボールをとらえるときのフィーリングが合わせやすい。振っていて気持ちのいいモデルです」

標準仕様ではソール12g(2+4+6)グリップエンド7gが装着

―「オノフ AKA」シリーズと比べてどう?
「前作でもそうだったのですが、“AKA=やさしい/黒=シビア”という、以前の明確に線引きされたイメージはなく、どちらの性能にもそれぞれのやさしさを感じます。特に今回の『KURO』は、見た目がコンパクトな割にミスヒットに強い。元々、同シリーズのフェアウェイウッドとユーティリティを使っていたからかもしれませんが、構えて上から見た顔も好みですし、中身のやさしさや打感の相性、寛容性の高さもKURO派を再確認できるものでした。どちらのオノフも使いやすく、今後はどちらもシビアさを一切感じないイメージに変わると思います」

ソールと同じ仕様のウエイトスクリューが装着できる点が革新的

―弾道は少し低めでしたが?
「少し低めでしたね。ただ、決して必死に打たないと上がらないわけではなく、タイミングさえ合えばボールも自然と上がるような許容範囲の結果です。多少振り遅れたシーンもありましたが、その要因も重くてどうにもならない感じではなく、調整すればマッチするくらいの微小なズレ。こちらも許容範囲で何ら問題なし、とはっきり言えます」

「新たなKUROとして先入観なく試すべき」と西川

―どのような人向き?
「基本的にはHS42m/sくらいの男性ゴルファー向けと思いますが、ウエイトで総重量を軽くしたり、ヘッドのバランスを出す配置に調整すれば、女性ゴルファーでも意外といけるかもしれません。ソールのデザインも、黄色がワンポイントでかわいいですし(笑)。HSは私くらい(平均35~36m/s)から45m/sまで、幅広い層のゴルファーが扱えると思います」

3項目で4.5点のハイスコア【総合評価4.3点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:10.5度
・シャフト:CBT:622D(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

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