クラブ試打 三者三様

タイトリスト T200 アイアンを万振りマンが試打「操作性は前作のほうが上」

2021/10/23 05:00

タイトリスト 「T200 アイアン」の評価は!?

タイトリスト「T」シリーズの中でも、最も大きく変化した印象がある「T200 アイアン」。新開発の高弾性ポリマーを使ったテクノロジー「マックスインパクト 2.0」により、シャープで小ぶりな見た目に反して飛距離性能を高め、同社は“上級者向けディスタンスアイアン”と位置づける。そんな今後の主流になり得る先駆的モデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「『T100』との大きな違いに戸惑いも…」

ややフェード弾道でイメージしていた距離より遠くへ飛んでいる模様

―率直な印象は?
「『T100』と比べて、ヘッドの重さがとても気になりました。同シリーズとして、見た目はあまり変わらないのですが、振り抜き感が全然違います。グリーンへの攻め方が変わってしまうほど、大きな違いを感じました」

高比重タングステンウエイトを航空宇宙分野で採用されている特殊技術で精密に配置

―グリーンへの攻め方が変わる…?
「はい。『T100』シリーズは操作性を含め、弾道を自分でつくることができるモデルです。グリーンに止めるときも、高さや弾道、スピンコントロールも自らが決めて狙い打てる特徴があります。一方の『T200』は、ヘッドが効いている分、どんな打ち方をしても弾道の高さは必ず出ます。スピンコントロールで止めるよりも、打ち出しからドーンと高く出て、落下角度で止めるアイアン。オートマチックな動きが求められます」

左が21年 右が19年モデル。バックフェースはシャープな印象に進化

―オートマチックな動きが求められる?
「はっきりと高さを出して、グリーンを上から攻める性能と言ってもいいと思います。前作『T200 アイアン(2019年)』と比べても、その変化は感じられました

ソール幅や形状には大きな変化は見られない

―前作と比べて違う部分は?
「前作はバックフェースの見た目からしてメカっぽさがあり、今作のほうがシャープな印象を受けるのですが、インパクト前後の振り抜きやすさは前作のほうが上。ヘッドの重さをそれほど感じず、操作性は高いように感じます。ヘッドの効き具合が抑えられていて、適度な振り心地。今作と打ち比べると、その差は明らかでした」

振り抜き感の違いとして試打クラブのシャフトの違いも考えられる

―飛距離重視になった?
「飛距離に特化していると言えばその通りなのですが、より飛距離を想定するなら『T300』という選択肢があるわけで、正直に言うとここまで重くする必要があったのかな…という感想。『T200』に求める性能が個人的に違うだけなのかもしれませんが、予想以上のヘッドの重さに戸惑う人は多いのではないでしょうか。ただ、従来のイメージを持っていない人なら、すんなり打ちやすさのみの好印象で、良いイメージがもてると思います」

試打中は終始ヘッドの効き具合を気にしていた万振りマン

―どのような人向き?
「総重量の表示以上にヘッドの重みがあるため、パワーのある男性ゴルファー向きと言えます。年齢層で区分けするのは難しいですが、シニア層よりは若年層向き。これから本格的にゴルフを始めようというゴルファーが手に取って、長く使い続けられる性能に仕上がっていると思います」

操作性3.5点△がネックに…【総合評価4.0点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:31度(7I)
・シャフト:NSプロ 880 AMC(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

タイトリスト
ツアープロファイルと革新的テクノロジーを融合した先進のデザインがもたらす、高い飛距離性能
発売日:2021/09/24 参考価格: 132,000円