クラブ試打 三者三様

テーラーメイド MG3 ウェッジを西川みさとが試打「中間ポジション的モデル」

2021/11/09 05:00

テーラーメイド 「MG3 ウェッジ」の評価は!?

ダスティン・ジョンソンロリー・マキロイコリン・モリカワらが使用するテーラーメイド「ミルドグラインド(MG)」シリーズ。最新版「ミルドグラインド 3 ウェッジ(以下MG3)」は、「アジアアマ」を制した中島啓太(日体大)が「パナソニックオープン」直前に差し替え、アマチュア優勝を果たしたことで話題となった。そんな実力者がこぞって愛用するウェッジを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「前作『MG2』より若干アップデート」

前作をマイクラブにしているだけあり使い慣れている模様

―率直な印象は?
「ボールにコンタクトするときの食いつき感が、とても良いです。何気なく振っても、しっかりボールを止めてくれそうな印象を受けます。ギュッとグリーン上で止まる感覚を、いろいろなケースで味わえるウェッジだと思います」

キャッチコピーは『進化を遂げたノンメッキフェース』

―スピン性能は高め?
「そうですね、スピンのかかり具合は予想以上でした。程よくというより、結構入ってくれる感じ。激スピンの代表的モデルと比べると、ややマイルドな感は否めませんが、それでもスピン量は比較的多い部類に入ると思います」

前作MG2(右)からキャビティ部がなくなりスッキリしたバックフェースに

―前作「ミルドグラインド 2 ウェッジ(以下MG2)」と比べてどう?
「基本的には大きな変化はありません。実は現在のマイクラブとして『MG2』を使用していますが、操作性もスピン性能も高く、とても気に入っています。『MG3』は、それよりもやや食いつき感が強く、打感も少しやわらかくなった印象。微小ではありますが、打ちやすさと性能の両面がアップデートした印象です」

フェース溝(グルーブ)の間にバー状の突起を搭載した「レイズドマイクロリブ」

―バンカー対応力も高そう?
「そうですね。練習場のマット上だけで打っているので、想定でしかないのですが、『MG2』ではイメージ通りにバンカーショットが打てているので、『MG3』も変わらず良いのではないかという想像で評価4.5点にしました。フェースを開いてバウンスをうまく使うイメージがもてるので、バンカーショットも期待できます」

ティアドロップ型の西川曰く「やや丸みを帯びた」形状

―見た目の構えやすさは?
「私は元々、出っ歯型が好みなのですが、『MG3』はそこまで出っ歯という感じではないものの、ストレートに近いので好きな形状です。上から見るとリーディングエッジ(フェース最下部の刃の部分)がやや丸みを帯びていて、ボールを拾いやすいイメージが湧く点も好印象。前作『MG2』を使っているからかもしれませんが、ドンピシャと言えるほど見た目◎な顔をしています」

「食いつき感が気持ちいい」と満足気にMG3を見つめる西川

―どのような人向き?
「どんなレベルでも、性別や年齢に関係なく、全ゴルファー対象と言えます。初級者の女性には、少しだけ難しい気もしますが、それでも難しすぎず、やさしすぎない適度なモデルと感じる人は多いでしょう。ウェッジもいろいろなブランドがある中で、中間的な存在と言っても良いかもしれません。そんな普遍的なモデルですが、特にテーラーメイド製アイアンを使っている人は、そのままウェッジも…という流れが一番適した選び方だと思います」

オール4.5点の高スコア【総合評価4.5点】

【スピン性能】4.5
【打 感】4.5
【抜け感】4.5
【バンカー対応力】4.5
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:52度、56度(どちらもSB=スタンダードバウンス)
・シャフト:ダイナミックゴールド 120(硬さS200)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

テーラーメイド
発売日:2021/09/04 参考価格: 25,300円