クラブ試打 三者三様

ゼクシオ エックス アイアンを西川みさとが試打「12とは違った安心感」

2021/11/30 05:00

ダンロップ 「ゼクシオ エックス アイアン」の評価は!?

12月11日に発売される12代目「ゼクシオ」シリーズ。今回は、アスリートモデル寄りの「エックス(X-eks)」シリーズから「ゼクシオ エックス アイアン」を取り上げる。「ゼクシオ エックス ドライバー」には従来にない革新的なテクノロジーが搭載されたが、果たしてアイアンはどのように生まれ変わったのか!? ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ご意見番クラブフィッター・筒康博の評価は?

「打ちやすくてちょうどいい」

弾道の高さも方向性もイメージ通りに打てている様子

―率直な印象は?
「率直に言うと、私の好きなアイアンです。見た目がスッキリしているのですが、サイズは程よく安心感がもてます。シャープに感じられる見た目とやさしい性能。それがしっかり両立している点で、とても打ちやすい印象でした」

「X-eks-」として2代目 カラーも初代シルバーからグリーンに

―見た目で安心感がもてる?
「はい。フェース面のヒール側が一般的なモデルよりも高く、面が広々と見える分、それほどシビアな印象は受けません。元々小ぶりなアイアンが好きなのですが、この『エックス』はそれほど大きな形状ではないものの、面は大きく見えます。『ゼクシオ 12 アイアン』とは、また違った安心感があるように感じます」

トップブレードもそれほど厚くなくスッキリした印象

―打感の印象は?
「やや硬めな音はしていましたが、インパクト時にボールに食いついている感触が残り、ちょうどいいフィーリングを味わうことができます。『12』とは純正シャフトが違い(『エックス』=Miyazaki AX-2、『12』=ゼクシオ MP 1200)重さや硬さも違うため、正直比べようがないのですが、ヘッドだけで言うと『12』よりも出球の上がり方はやや抑えめ。『12』のほうがやさしさは優れていますが、『エックス』も総合的にやさしいモデルのカテゴリーに入ると思います」

密度の高い縦方向のミーリングを全面に施して排水性が向上

―マイクラブと比べてどう?
「現在は、本間ゴルフ『TW747 P アイアン』を使用していますが、『エックス』はよりやさしいモデルという印象です。見た目も性能も、やさしさは上かなと思います。『TW747 P』のほうがロフト角は少し立っていますが(7Iで28.5度。『エックス』29度)、飛距離の面ではほとんど差はありません。それよりも、フェース面のヒール側の高さが影響していて、『エックス』のほうが高く、投影面積が広いので、ミスヒットに対する怖さを減少させてくれます」

長さ:37.5インチ、重さ:59g、トルク:3.6、中調子 ※すべて6Iの場合

―純正シャフトの印象は?
「シャフトは『12』と比べると約10gも違うため(『エックス』=59g、『12』=50g ※どちらも硬さS)、全体的な重さを感じてしまう点は気になります。ただ、このくらいの重量感は許容範囲。重さがあっても、それほど振りやすさには影響しないと言えます。今回はカーボンを使用しましたが、たぶんスチールの純正シャフト(NSプロ 950GH DST=93g)も問題なく扱えるレベルだと思います」

試打後の第一声で「好きです(笑)」と好感触を口にする西川

―どのような人向き?
「『12』よりは少しハードになっているので、女性よりは男性ゴルファー向きと言えそうですが、ターゲットを絞らなくてもいいほど、どんなタイプの人にも合いそうな普遍性を感じます。それほどつかまりすぎる感じもなく、上級者でも問題なし。『ゼクシオ エックス ドライバー』の対象HSを45m/sくらいまで大丈夫と言いましたが、こちらのアイアンも同じターゲット層と言えるかもしれません」

飛距離と操作性が両立して高得点【総合評価4.3点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:29度(7I)
・シャフト:Miyazaki AX-2(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

ダンロップ
発売日:2021/12/11 参考価格: 115,500円