クラブ試打 三者三様

ゼクシオ 12 アイアンを万振りマンが試打「アイアン型UTっぽい」

2021/12/11 05:00

ダンロップ 「ゼクシオ 12 アイアン」の評価は!?

いよいよ発売が今週11日(土)に迫った12代目「ゼクシオ」シリーズから、「ゼクシオ 12 アイアン」をピックアップ。三者三様メンバーが兄弟モデル「ゼクシオ エックス アイアン」にそろって高評価をつけた一方で、正統進化が期待される「12」アイアンにはどのような評価をするのか!? ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「上に飛ばす性能↑ 前へ飛ばす性能↓」

かなり高いフェード弾道で右方向に飛ぶケースが多かった

―率直な印象は?
「カーボンシャフトということもあり、飛距離が出しやすいアイアンだと思います。やさしくつかまりのいい性能で、初級者向けという印象が強いです。弾道は高めで、スピン量も多く入っていたので、グリーンを上から攻めて計算しながら止めることができるモデルではないでしょうか」

ソールのトウ側に高比重のタングステンニッケルウエイトを搭載(5~7I)

―右に曲がってしまう弾道が多かったですが?
「打ち方の問題もあると思うのですが、純正シャフト(ゼクシオ MP1200)がインパクトで思うように戻ってこなかったからかもしれません。もう少しスピンを減らしながら、やや左方向に打ち出せれば、狙い通りに飛んでくれたと思います。基本的にはアイアンというよりも、ユーティリティのような性能と言えます」

ロフト角は7Iで「12」28度「エックス」29度と1度しか変わらないが性能は大きく違う

―「ゼクシオ エックス アイアン」と比べてどう?
「『エックス』のほうが球に勢いがあり、純正シャフト『Miyazaki AX-2』もしっかりめで、(1Wの)HS50m/s台の速さで振り抜いてもジャストにインパクトできていました。やさしいヘッドとしっかりめのシャフトの組み合わせが、私のスイングのフィーリングに合っています。ドライバーは『エックス』よりも『12』のほうが印象は良かったですが、アイアンは逆の印象となりました」

厚さ2.1mmの薄肉チタンフェースでインパクト時のたわみを生む

―打感の違いは?
「『12』の打感はすごく軽くて、スイートスポットの広さを感じられる分、フェースのどこに当たっても手ごたえが軽い印象でした。極力ミスをミスではなく、ナイスショットに感じさせる工夫が施されていると感じます。一方の『エックス』は打感がしっかりしていて、ミスヒットにはシビアですが、その差は本当に微小なもの。もう少しいろいろな打ち方で試してみたいと、興味を引かれたのは『エックス』のほうでした」

真上からキャビティ部分をのぞくと予想以上に深くて広い

―前作「ゼクシオ イレブン アイアン」と比べてどう?
「前作も“飛び系”アイアンに分類されるイメージで、飛距離性能は『12』よりも高かったと記憶しています。今作は『11』以上に弾道が高めなので、その分飛距離は落ちてしまった(平均:182.2yd、前作平均:188.2yd)。上に飛びやすくなった分だけ、前に飛ぶ距離は落ちてしまったのかなと思います」

「決してフニャフニャで頼りないアイアンではない」と万振りマン

―どのような人向き?
「アイアンで飛距離が出ずに悩んでいる人が、キャリーをしっかり出せて、飛距離のアドバンテージを感じながらコースを回るためのアイアンだと思います。スイートエリアが広く、確実にミスショットを減らしてくれる。私は小ぶりなヘッド形状に慣れているため、『12』のような大型ヘッドは苦手なのですが、それでもミスは数えるほどしか出なかったので、本当にやさしい構造につくられているように感じました」

エックス評(4.7点)より大幅ダウン【総合評価4.1点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:28度(7I)
・シャフト:ゼクシオ MP1200(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。