クラブ試打 三者三様

マジェスティ CONQUEST ドライバーを筒康博が試打「『ゼクシオ エックス』のライバル」

2022/05/12 05:00

マジェスティ「CONQUEST ドライバー」の評価は!?

高級ブランドとして人気の高い「マジェスティ」から、アスリート志向のゴルファー向きに開発された「CONQUEST ドライバー」。洗練されたデザインもさることながら、振り抜き感に焦点を絞った性能にも注目が集まる。そんな新しいマジェスティドライバーを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ご意見番クラブフィッター・筒康博の評価は!?

「ターゲットが自分にドンピシャ◎」

打ち出し角はやや低めだが 軽いドローの強弾道が出ていた

―率直な印象は?
「『マジェスティ』シリーズは、シニア向けというイメージを抱いている方もいらっしゃると思いますが、この『CONQUEST』はことし50歳を迎える私がメインターゲットではないかと思えるモデルです」

始めてマジェスティを持つユーザーにも培ってきた技術を届けるというコンセプト

―自身がメインターゲットだと感じたポイントは?
「一番は、広域にカーボンを採用した点。ツアーモデルではすでに当たり前となっているカーボンクラウンですが、『マジェスティ』ブランドで取り入れた点が、やや若年層向きにシフトした証。若干フックフェースに見える構造にプラスして、飛距離と操作性も考えられています。強振できるし、さらっと軽くも振れる。いろいろなニーズに応えてくれる部分が、ターゲットの年齢層をやや下げた点に感じます」

フェース裏面は放射線状に広がる高低差のある凹凸を滑らかにつないだ形状に

―打感の印象は?
「やわらかいだけでなく、金属の弾いている感じがありつつ、打音はやや抑えめの中音で適度な味わいです。弾き感と食いついている感じのちょうど真ん中といった感触です」

長さ45.5インチ、クラブ重さ:307g、バランス:D3 ※全て硬さTOUR Sの場合

―飛距離性能は高い?
「飛距離に関しては、純正シャフト『スピーダー NX HV340』が大きく影響しています。『スピーダーNX』シリーズは今季、他社のドライバーにも多数ラインアップされていますが、このモデルが一番『スピーダー』の本来持つ、走り系のイメージを色濃く踏襲しているといえます。最近では、高慣性モーメントヘッドに合わせて先端がしっかりしたモデルが多いですが、ここまでシャフトの動きを使える特性は明確でわかりやすく、選びやすいと思いました」

12代目「ゼクシオ」として発売された「X-eks- エックス」

―以前の同社モデルとはどう違う?
「前身であるマルマンの2015年モデル『VANQUISH by MAJESTY ドライバー』は、当時のマジェスティファンに対して、ややシビアな印象でした。その後2020年に、自分で少し操作したいゴルファー向きにシフトした『CONQUEST BK ドライバー』が発売され、やや若い年齢層も手にしたくなるシリーズに定着しました。そういう意味では、ダンロップ『ゼクシオ』のような高い年齢層向きな大元がありつつ、若年向けに派生した『ゼクシオ エックス ドライバー』と近しい存在。イメージは違うかもしれませんが、試打した感想としては、ライバル的な位置にいる気がしました」

「マジェスティならではの美しいデザインも魅力のひとつ」と筒

―どのような人向き?
「ことし50歳で、平均的なHSである私が対象ということは、同じ世代で高いドローを打ちたいと思っている人向きといえそうです。やさしさとセミオートマチックな性能を求めている方。しかも高級感があって所有感を満たしてくれる。練習量は少ないものの、ラウンド回数はそこそこ多く、できる限り完成度の高いクラブを使いたいという声に、応えてくれる一本だと思います」

ちょうどいい打感が大ハマリ◎【総合評価4.4点】

【飛距離】4.5
【打 感】5.0
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:スピーダー NX HV340(硬さTOUR S)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール

スイングとギアの両面から計測&解析を生かし、プロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイス。インドアゴルフ「ゴルフレンジKz亀戸店」のヘッドティーチャーを務める傍ら、様々なメディアにも出演中。大人のゴルフ選びフィッティングWEBマガジン「FITTING」編集長として自ら取材も行う。

マジェスティ ゴルフ
ワンランク上のステージへ。
発売日:2022/03/11 参考価格: 99,000円