クラブ試打 三者三様

TW757 Type-D ドライバーを西川みさとが試打「バランス◎ややヘッド重」

2022/05/17 05:00

本間ゴルフ「TW757 Type-D ドライバー」の評価は!?

ソール部分にカーボンで覆った溝「カーボンスロット」を搭載した本間ゴルフ「ツアーワールド TW757」シリーズ。カーボンの新たな可能性を提唱する新モデルは、果たしてどのような飛びを生むのか!? 今回はつかまり重視型「TW757 Type-D ドライバー」を、直進性重視型「TW757 Type-S ドライバー」と比べつつ、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「『GS』に続き好感触 見た目に反してアベレージ向き」

少しつかまらずに右方向に流れる球が多かった

―率直な印象は?
「本間ゴルフのドライバーは学生時代に使っていましたが、それ以降は使用していないので、かなり昔の記憶になります。ただ、直近では、昨年発売の『ツアーワールド GSドライバー』を評価した際にすごく良い感触で、今作はそのイメージを継続して、好印象に映りました」

本間ゴルフが誇るツアーモデル「TW」シリーズの最新作

―どういう部分が好印象?
「その時と同じ感想になりますが、純正シャフト『VIZARD』とのバランスがとても良いです。同社がオリジナルで製造しているだけあり、ヘッドとの相性を考え尽くしたバランスは秀逸。少しだけヘッドが重たく感じられる部分はありますが、それでも振りやすさは十分に担保されているように感じます」

たわみ戻りによる反発力をアップさせるために搭載した「カーボンスロット」

―ヘッドが重いというのは?
「ヘッドが効いている感じです。うまく振れればヘッドは走ってくれますが、振れないと重さが邪魔をしてボールがつかまり切らない…。いま使用している、軽めのヘッドバランスのモデルに慣れてしまっているせいかもしれませんが、もう少し軽めのバランスであれば、より振りやすいという感想を持ちました」

左がType-S 右がType-D。Dのほうがひと回り大きく見える

―「Type-S」との違いは?
「『Type-S』のほうが、ヘッドサイズがひと回り小さい印象です。一つひとつを見るだけではそこまで変わりはなく、同じような形状ですが、ふたつを並べると『Type-S』の小ぶり具合が分かるほどの差。性能としては、ソールに装着しているウエイトの配置が違いますが、振り心地にそれほど大きな差は感じません。強いて挙げれば、『Type-S』のほうがつかまらず、右に抜ける回数が少し多かったくらいでしょうか」

高打ち出し&適度なスピン量&つかまりの良さを実現するTW757専用シャフト

―打感の印象は?
「やや硬めの打感ですが、カチンと硬すぎるわけではなく、しっかりした弾き感が残る感触です。いま使用中のピン『G410 PLUS ドライバー』も打感は硬めですが、それとは質の違う硬さ。もう少しインパクトの瞬間にボールを押せますし、弾きも強いです。打音もそんなに低くはなく、高すぎてキーンと鳴るわけでもなく、ちょうどいい耳心地の良さを覚えます」

「DもSもヘッドの重みを感じてゆったり振れたらタイミングは合う」と西川

―どのような人向き?
「男性でも女性でも扱える、ターゲット層の広いモデルだと思います。シャフトは40g台からあるのかな?(純正カスタム『VIZARD MA』『―MP』『―FZ』『―PT』には40g台もアリ)もしあるのであれば、非力な女性ゴルファーでも使えますし、50g台のままでも扱える人は多いでしょう。見た目は真っ黒でシャープな印象ですが、実際はそれほどアスリート向き過ぎず、むしろアベレージゴルファー寄りのモデルだと思います」

打感4.5◎ほか全て4.0【総合評価4.1点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:VIZARD for TW757(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。