ボーケイ SM9 ウェッジを万振りマンが試打「食いつき感がアップ」
タイトリスト「ボーケイ SM9 ウェッジ」の評価は!?
国内外のツアーで使用率No.1を誇る「ボーケイ SM(スピンミルド)」シリーズ。今季にツアー投入された新作「ボーケイ SM9 ウェッジ」は、ジョーダン・スピース、ジャスティン・トーマスらが即座にスイッチしたことからも、性能の高さは折り紙付きだ。前作「SM8」と打ち比べつつ、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?
「バウンス角&グラインド選びがネックにも」
―率直な印象は?
「ボールに対する食いつきの強さに驚きました。フェースを開いて構え、ボールを拾いにいくような打ち方をすると、体感的にはとても長くフェース上にボールが乗っている感覚が味わえます。これほどのかかり具合があれば、コースに出てもゴルフが楽しくなる気がします」
―見た目の印象は?
「前作『SM8』との違いは、ほとんど見受けられないです。ストレートネックで出っ歯な形状は、まさに“ボーケイ顔”と呼べる典型的なフォルム。構えて上から見ただけで、操作性の高さを感じることができる。ツアーモデルの代表格と言える、普遍的な顔立ちだと思います」
―「SM8」との性能の違いは?
「同じようにボールをすくうロブショットを打つと、『SM8』との差を実感できます。新旧の劣化の違いを抜きに考えても、『SM9』はフェースの食いつき方が、特筆して上がったように感じます。スピン性能に特化したキャロウェイ『JAWS ウェッジ』ほどではないものの、フェース面でしっかりボールをつかめている感覚が得られます」
―バウンス角&グラインドの違いで球筋は変わる?
「今回試打したバウンス角8度では、ボールの下にフェースが入り込みやすく、その分フェース面を上下に長く使うことができ、ロブショットが打ちやすいと感じました。練習場のマット上なので、ボールとのコンタクトの仕方は一定になりやすいのですが、それでもバウンス角とグラインドの違いで、いろいろ試せる特性であることがわかります」
―気になる点は?
「バウンス角10度以上のハイバウンスモデルで打つと、インパクトで地面に弾かれ、ボールの下に入りにくくなってしまいます。『SM9』は、想像以上にバウンス角の存在感があるため、自分に適した角度以上を選んでしまうと、通常アプローチだけではなく、バンカーでの対応力も不安です。購入する際は、バウンス角やグラインドにも注視して、じっくり熟考するべきでしょう」
―どのような人向き?
「しっかりと自分に合ったモデル選びができる人向き。ロフト角だけではなく、ハイorローのバウンス角と、6つのグラインドからプレーに適したソールの抜け感を選ぶ。とにかく激スピンを求め、バンカーやラフから脱出することを優先している人には、適していない気がします」
全体のバランスを保ちつつスピン性能満点◎【総合評価4.3点】
【スピン性能】5.0
【打 感】4.0
【抜け感】4.0
【バンカー対応力】4.0
【構えやすさ】4.5
・ロフト角:52度(バウンス12度/Fグラインド)、58度(バウンス8度/Mグラインド)
・使用シャフト:BV105(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ
■ 万振りマン プロフィール
登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。