クラブ試打 三者三様

ボーケイ SM9 ウェッジを万振りマンが試打「食いつき感がアップ」

2022/06/18 05:00

タイトリスト「ボーケイ SM9 ウェッジ」の評価は!?

国内外のツアーで使用率No.1を誇る「ボーケイ SM(スピンミルド)」シリーズ。今季にツアー投入された新作「ボーケイ SM9 ウェッジ」は、ジョーダン・スピースジャスティン・トーマスらが即座にスイッチしたことからも、性能の高さは折り紙付きだ。前作「SM8」と打ち比べつつ、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「バウンス角&グラインド選びがネックにも」

※ロフト角52度にて約100yd目安に打った弾道のみの平均値を算出

―率直な印象は?
「ボールに対する食いつきの強さに驚きました。フェースを開いて構え、ボールを拾いにいくような打ち方をすると、体感的にはとても長くフェース上にボールが乗っている感覚が味わえます。これほどのかかり具合があれば、コースに出てもゴルフが楽しくなる気がします

ティアドロップ型の源流をつくったといえるボーケイシリーズ

―見た目の印象は?
「前作『SM8』との違いは、ほとんど見受けられないです。ストレートネックで出っ歯な形状は、まさに“ボーケイ顔”と呼べる典型的なフォルム。構えて上から見ただけで、操作性の高さを感じることができる。ツアーモデルの代表格と言える、普遍的な顔立ちだと思います」

フェースの向きをさまざまに変える人に最適のMグラインド

―「SM8」との性能の違いは?
「同じようにボールをすくうロブショットを打つと、『SM8』との差を実感できます。新旧の劣化の違いを抜きに考えても、『SM9』はフェースの食いつき方が、特筆して上がったように感じます。スピン性能に特化したキャロウェイ『JAWS ウェッジ』ほどではないものの、フェース面でしっかりボールをつかめている感覚が得られます」

ロフト角・バウンス角・グラインドの組み合わせは全23通りから選べる

―バウンス角&グラインドの違いで球筋は変わる?
「今回試打したバウンス角8度では、ボールの下にフェースが入り込みやすく、その分フェース面を上下に長く使うことができ、ロブショットが打ちやすいと感じました。練習場のマット上なので、ボールとのコンタクトの仕方は一定になりやすいのですが、それでもバウンス角とグラインドの違いで、いろいろ試せる特性であることがわかります」

溝の耐久性を高めるためインパクトエリアに熱処理が施されている

―気になる点は?
「バウンス角10度以上のハイバウンスモデルで打つと、インパクトで地面に弾かれ、ボールの下に入りにくくなってしまいます。『SM9』は、想像以上にバウンス角の存在感があるため、自分に適した角度以上を選んでしまうと、通常アプローチだけではなく、バンカーでの対応力も不安です。購入する際は、バウンス角やグラインドにも注視して、じっくり熟考するべきでしょう」

「ハイバウンスが苦手な人は8度以下を選ぶべき」と万振りマン

―どのような人向き?
「しっかりと自分に合ったモデル選びができる人向き。ロフト角だけではなく、ハイorローのバウンス角と、6つのグラインドからプレーに適したソールの抜け感を選ぶ。とにかく激スピンを求め、バンカーやラフから脱出することを優先している人には、適していない気がします」

全体のバランスを保ちつつスピン性能満点◎【総合評価4.3点】

【スピン性能】5.0
【打 感】4.0
【抜け感】4.0
【バンカー対応力】4.0
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:52度(バウンス12度/Fグラインド)、58度(バウンス8度/Mグラインド)
・使用シャフト:BV105(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

タイトリスト
発売日:2022/03/11 参考価格: 27,500円